I 森林遺伝資源を活用した生物機能の解明と利用技術の開発

課題名 I 森林遺伝資源を活用した生物機能の解明と利用技術の開発
課題番号 2011017666
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 (独)森林総合研究所,研究コーディネータ
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 <研究内容>マツノザイセンチュウ被害により消失の危機にあるアカマツ遺伝資源を効果的に保存するため、全国の天然集団から採取した試料を用いてDNA分析等を行い、地理的な遺伝変異を解明する。森林遺伝資源としての樹木に関する種識別の基盤となる保全・評価技術を開発するため、日本産樹木種の試料を収集し、DNAバーコード領域の塩基配列情報を集積する。環境ストレス耐性等を備えたスーパー樹木の開発に役立つスギ等樹木のゲノム情報の充実を図り、スギ雄性不稔遺伝子に連鎖するDNAマーカーの開発を行う。ユーカリが保有する新たなアルミニウム無害化物質の構造を解明する。マツタケのゲノム解読と宿主感染に関わる発現遺伝子の情報収集を行うとともに、きのこ栽培に有用なLED照明法を開発する。バイオテクノロジーの育種への利用技術を開発するため、雄性不稔候補遺伝子を導入した組換えスギの作出を進めるとともに、組織培養による機能性樹木(特殊な機能を有する樹木)の再生条件を解明する。<成果の概要と活用>森林遺伝資源を活用した生物機能の解明と利用技術の開発を進めるため、核SSRマーカーに基づくアカマツの遺伝変異の検出、日本産樹木のDNAバーコードデータベースの構築、雄性不稔遺伝子に連鎖するDNAマーカーの開発、樹木の新規アルミニウム無害化物質の構造決定、きのこ栽培に有用なLED照明法の開発、スギの不稔化に必要な遺伝子プロモーターの開発等について目標を十分に達成する成果を得た。特に、日本樹木におけるDNAバーコード分類システムの開発や雄性不稔スギを早期選抜できるDNAマーカーの開発は画期的であり、シイタケの全ゲノム情報の公開、多数の遺伝子情報によるスギの天然林と精英樹の遺伝構造の違いの解明等は計画以上の成果である。加えて、政府の要請を踏まえ、スギ花粉に含まれる放射性セシウム濃度の推定手法の開発やヒラタケの放射性セシウム吸収を抑えた栽培法の開発等原発事故によるスギ花粉及びきのこの放射能汚染への緊急調査等、社会ニーズに対応した特筆すべき成果を得た。
カテゴリ 育種 遺伝資源 機能性 しいたけ 新品種 データベース DNAマーカー 評価法

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