課題名 |
低コスト栽培向きの飼料用米品種及び稲発酵粗飼料用品種の育成 |
課題番号 |
2011017521 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構
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研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,作物研,稲
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研究期間 |
2011-2015 |
年度 |
2011 |
摘要 |
地域条件に適合した高TDN(可消化養分総量)収量のイネ発酵粗飼料用多収イネ品種については、a)北海道地域では、中生でいもち病抵抗性と耐冷性が強く、「きたあおば」より地上部乾物収量が多い新配付系統「北海319号」(TDN収量0.87t/10a)を開発した。b)東北地域では、全重に対する粗玄米重の割合が3割程度の茎葉型系統「奥羽飼403号」(TDN収量0.83t/10a)及び押し倒し抵抗性に優れ、長稈ではあるが直播栽培においても倒伏しにくい系統「奥羽飼414号」を開発し、実用化のための現地試験に進めた。c)関東東海地域では、低コスト栽培可能な早植及びオオムギ後二毛作体系に向く早生系統として「関東飼糯254号」(TDN収量0.92t/10a)を開発した。この系統は、稈長が125cmの極長稈系統で、耐倒伏性が強く、低リグニン性を有し、安定してTDN収量が高い。d)晩生で茎葉多収かつ糖含量が高い品種「たちすずか」は普及面積が拡大していることから認定品種候補とした。また、近畿中国四国地域では、「たちすずか」より約2週間早生で同じ短穂遺伝子を持ち、茎葉が多収で、発酵に必要な糖含量が高い「中国飼205号」(TDN収量0.89t/10a)を開発し、温暖地の中山間地域向けイネ発酵粗飼料用の品種候補とした。e)九州地域では、早生系統として普通期における地上部乾物収量が「まきみずほ」より6%多収を示す「飼102」を選抜した。中生系統として早植、普通期ともに「モグモグあおば」より地上部乾物収量が多収である「泉飼2796」(TDN収量0.87t/10a)、「飼19」、「飼70」の3系統を選抜した。また、晩生系統では地上部乾物収量が普通期で2t/10aを上回る多収である糯の「飼85」を選抜した。 地域条件に適合し外観上識別性を備えた飼料用米向け多収品種については、a)北海道地域では、極早生でいもち病抵抗性が強く、直播栽培で多収の新配付系統「北海318号」(粗玄米収量0.76t/10a)を開発した。また、晩生で耐冷性 “極強”であり、少肥・標肥栽培において「きたあおば」より多収の新配付系統「北海320号」(同0.61t/10a)を開発した。b)東北地域では、大粒で識別性がある多収系統「奥羽409号」(粗玄米収量0.83t/10a)、玄米品質で識別性がある多収系統「奥羽410号」(同0.81t/10a)を開発し、実用化のための現地試験に進めた。また、極短稈で「ふくひびき」、「べこあおば」より多収である新配付系統「奥羽418号」を開発した。これは、玄米品質が極不良で識別性がある。c)北陸地域では、粗玄米重で、「いただき」と比べて、移植栽培では14%、湛水直播栽培では30%ほど多収で、縞葉枯病抵抗性を有する晩生の新配付系統「北陸252号」(粗玄米収量0.77t/10a)を開発した。d)近畿中国四国地域では、玄米多収品種の耐倒伏性向上を目的として「モミロマン」、「関東PL12」等の交雑後代を中心に収量試験を実施し、多収性に加えて耐倒伏性に優れる「多収系1097」を開発した。また、除草剤感受性を導入した有色米として、単独系統選抜に2組合せ47系統を供試し11系統を選抜した。e)九州地域では、早植栽培において粗玄米重が「日本晴」と比べ20%以上多収の早生系統「飼168」及び「飼184」、粗玄米重が「ミズホチカラ」より15%以上多収の中生系統「泉飼2819」(粗玄米収量0.75t/10a)、「飼197」(同0.81t/10a)及び「飼199」を選抜した。普通期栽培において粗玄米重が「日本晴」と比べ20%程度多収の早生系統「飼168」と「飼171」、粗玄米重が「ミズホチカラ」や「モグモグあおば」より20%以上多収を示した中生系統「飼196」(同0.87t/10a)と「飼197」(同0.81t/10a)を選抜した。
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カテゴリ |
病害虫
いもち病
直播栽培
縞葉枯病
除草剤
飼料用米
飼料用作物
多収性
中山間地域
抵抗性
低コスト栽培
二毛作
品種
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