課題名 | 罹病家畜の病態解明と発病監視技術の開発 |
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課題番号 | 2011017578 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,病態 |
協力分担関係 |
農業生物資源研究所 宮城県畜産試験場 東北大学 産業技術総合研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2011 |
摘要 | 罹患家畜の病態解明の研究に関しては、a)病原性の異なるHistophilus somniを接種した実験的肺炎牛の比較において、血清中サーファクタントタンパク質A(SP-A)と急性期タンパク質ハプトグロビン(Hp)の血中濃度は肺炎病変の面積を反映することをつきとめた。b)豚における細胞の情報伝達に関わるタンパク質であるサイトカイン動態の把握に必要な豚IL-23のp19鎖(IL-23p19)、17型ヘルパーT細胞(Th17)の表面レセプターであるIL-12Rのβ1鎖(IL-12Rβ1)、及び1型ヘルパーT細胞(Th1)の表面レセプターIL-23Rのα鎖 (IL-23Rα)の相補DNAの塩基配列を決定した。これにより、平成22年度までの成果と併せて豚のIL-12/23シグナル伝達に関わる全ての構成分子が明らかになった。また、組換型豚IL12/23の大量発現系を確立した。これらを利用してTh1、Th2及びTh17細胞のサイトカイン遺伝子の発現を検知可能なリアルタイムPCRを構築し、PRRS欧州株及びベトナム株感染豚群におけるサイトカイン動態を明らかにした。c)電極プローブを腟内に長期間留置することにより、牛の膣内電気抵抗(VER)値を連続的に測定する方法を開発し、VER測定が無線通信によっても可能であることを示した。VER値は黄体退行と卵胞発育に伴い低下し、排卵の約24時間前に最低となることから、VERの変動から排卵時間を予察できる可能性が示唆された。 このほか、豚高品質胚作製技術開発の一環として、授精に対して好適条件となる卵丘細胞膨化に関与するヒアルロナン関連因子について検討したところ、卵子体外成熟培養においてヒアルロナン合成酵素や結合タンパク質のmRNA発現に、卵胞刺激ホルモン(FSH)及びTGF(悪性化増殖因子)-αが影響を及ぼすこと、ヒアルロナン結合タンパク質は、体外成熟における卵丘細胞の膨化を促進したが、体外受精及び胚の発生能への影響は認められないことなどを明らかにした。 |
カテゴリ | 豚 防除 |