課題名 | かび毒産生病害からの食品安全性確保技術の開発 |
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課題番号 | 2011017585 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,生産環境 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品安全 |
協力分担関係 |
(地独)北海道立総合研究機構 十勝農試 長野県畜試 農水省 消費安全技術セ (地独)北海道立総合研究機構 畜試 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2011 |
摘要 | 麦類赤かび病では、a)コムギ・オオムギともにかび毒蓄積には明確な品種間差が認められ、デオキシニバレノール(DON)蓄積の高い品種はニバレノール(NIV)蓄積が高く、年次間の相関関係は有意であった。b)開発したコムギの開花期予測モデルの予測誤差(RMSE)は3.18日であり、実用に耐えると判断した。また、本モデルによりコムギの開花期(防除適期)を予測・公開するシステムを構築し、試験運用を開始した。c)硬質コムギ・二条オオムギにおける出穂後の尿素葉面散布は、かび毒蓄積に影響しないことを示した。また、オオムギにおいて粒厚選別はかび毒低減に有効であることを示した。 トウモロコシ赤かび病では、品種の抵抗性反応は自然感染区、抱葉損傷区およびフモニシン産生菌有傷接種区で異なること、その程度は品種間で異なることを明らかにした。 かび毒の動態解明、分析法の高度化、毒性評価法の開発では、a)めん用コムギ「チクゴイズミ」の製粉において、外皮を除けば大部分のかび毒も除かれるとは限らないことを示した。b)NIV及びNIV の前駆体である4-アセチルNIV(フザレノン-X)の配糖体(マスクドマイコトキシン)の存在を明らかにした。c)NIVとDONは、ヒト白血病細胞、ラット大動脈平滑筋細胞、ヒト肝癌細胞の増殖を遅らせ、IC50(50%阻害濃度)はNIVが0.11~0.35、DONが0.31~0.58μg/mlであることを確認した。d)酵母細胞に対するDONの毒性として、核酸合成に関する遺伝子やDNAダメージによって誘導される遺伝子の発現量の変化を認めた。葉酸の添加によって酵母に対するDONの毒性作用を低減できる可能性が示唆された。 |
カテゴリ | 大麦 硬質小麦品種 抵抗性 とうもろこし 評価法 品種 防除 |