フードチェーンにおける危害要因の迅速・高精度評価技術及び衛生管理技術の開発

課題名 フードチェーンにおける危害要因の迅速・高精度評価技術及び衛生管理技術の開発
課題番号 2011017587
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品安全
協力分担関係 ダッカ大学
カンボジア王立農業大学
ラオス清浄野菜センター
東京農工大学
東京大学
豊橋技術科学大学
荏原実業株式会社
プリマハム株式会社
キリンホールディングス
The Eastern Regional Research Center (ERRC)-ARS-USDA
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 食品の製造・加工・流通の過程で生成する有害化学物質について、アクリルアミドについては、食パンと冷凍フライドポテトについて、40軒の家庭における調理品を分析し、各家庭によってアクリルアミド濃度に大きな違いが生じていることを明らかにした。また、精白米、玄米、発芽玄米の炊飯調理におけるアクリルアミド生成動態を解明した。フランについては、味噌汁調理・調理後の保温・再加熱における生成動態を解明した。さらに、加熱した食用油に生じる有害アルデヒド4-hydorxy-2E-nonenal(4-HNE)及び4-hydoroxy-2E-hexenal(4-HHE)の定量分析法を開発し、天ぷら調理での油の繰り返し使用におけるこれら有害アルデヒドの生成動態を解明した。 有害微生物等については、汚染の検知・予測のため、雑菌が多数存在しても食中毒菌サルモネラ及びリステリアを迅速定量できるリアルタイムPCR法を用いた検出系を構築した。そして、実用化した迅速多重検出キットの反応系に設計プライマーを添加することで、黄色ブドウ球菌も同時検出可能とした。また、食中毒菌増殖により “危険な状態になる”確率を推定可能とするモデルを構築した。さらに、蛍光指紋計測でステンレス板上の乾燥痕跡ATP(衛生管理指標)濃度を推定するモデルを構築した。 生産段階でのリスク低減に向けては、生食用葉菜栽培時に行われる農薬散布作業が食中毒菌の可食部汚染につながるか否かを明らかにするため、国内で流通する農薬の有効成分が大腸菌及び腸管出血性大腸菌の生残性に及ぼす影響を調べ、多くの薬剤が、これらの菌に対して制菌作用を持たないことを明らかにした。また、微生物制御技術については、キュウリで9秒、ナガイモで15秒のアクアガス表面処理により、接種した大腸菌O157の滅菌が可能であることを示した。また、スプラウト種子の殺菌では、緑豆種子の産地に関わらず、85℃40秒間の熱水処理と次亜塩素酸ナトリウム処理を加えることにより、接種した腸管出血性大腸菌O157:H7の滅菌を可能とした。さらに、リング式のジュール加熱処理及び短波帯交流電界処理の組み合わせにより、生呉及び豆乳を短時間(数秒)連続処理可能な装置を開発した。 食品害虫については、フェロモン5mgを充填したフェロモントラップがヒメアカカツオブシムシに対して十分な誘引効果があることを確認した。コクゾウムシが輪切り唐辛子を添加した玄米に忌避行動を示すこと、また、唐辛子による玄米内部に存在する卵や幼虫への殺虫や発育遅延効果は認められないことを確認した。
カテゴリ 病害虫 害虫 加工 乾燥 管理技術 きゅうり 農薬 評価法 フェロモン 薬剤

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる