未利用有機質資源のエネルギー変換システムの開発

課題名 未利用有機質資源のエネルギー変換システムの開発
課題番号 2011017597
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,作業技術
協力分担関係 茨城県農業総合センター
太陽工業株式会社
(株)エイティーワン
(株)大翔テック
(株)オーシャンウェイ
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 未利用地や耕作放棄地におけるバイオマス資源作物の持続的安定生産技術に関しては、a)多年生雑草が優先する耕作放棄畑において、前植生除去→再生雑草処理→除草剤処理→大型プラウによる深耕→高肥料成分濃度堆肥利用による土壌改良→撹拌耕により、1ha当たりの作業時間20時間、復元コストが約55万円の復元技術体系を開発した。b)資源作物の輪作体系におけるヒマワリの播種適期は6月中旬までであること、ナタネは窒素を4kg/10a追肥することにより収量200kg/10aを確保できることを明らかにした。 稲ワラ等未利用資源の収集・運搬・調製・貯蔵システムに関しては、a)エタノール発酵原料用の稲ワラ回収(6万t/年規模)において、回収・貯蔵コスト13.2円/乾物重kgにするための必要装備やバンカーサイロ貯蔵容積等を明らかにした。b)発酵効率の高い稈のみを利用し発酵効率を向上させるために、分離性能約90%のエレベータワゴンと風力選別による稲ワラの茎葉分離技術を開発した。c)ナタネ油の高品質化のため、夾雑物や破損種子を分離する2段式篩を開発し、油脂の酸価低下を実現した。 未利用有機質資源を工学的にエネルギー変換・利用するシステムの構築に関しては、a)ブリケット燃料の製造条件や、稲ワラ、ナタネ残さ、エリアンサスの溶融温度を明らかにするとともに、エリアンサスは15%石灰混合によりペレット燃料化できることを明らかにした。b)竹チップとソルガムペレットをダウンフロー型燃焼炉で燃焼試験を行い、安定的に800℃以上の燃焼温度を維持する条件を明らかにし、発熱量の低い牛ふん堆肥を安定燃焼させるロータリー式燃焼炉を改良した。 廃植物・動物油からの液体燃料製造技術の実用化に関して、超臨界メタノール法(STING法)によるバイオ燃料製造では、高圧ガス関連法規に対応させた装置においても連続運転で従来と同等の消費エネルギーで製造でき、イオン交換樹脂を用いることで燃料品質が向上することを実証した。 藻類バイオマス生産技術の開発に関しては、a)単細胞緑藻の中から、40℃までの水温で増殖の良いChlamydomonas reinhardtii 2137を選抜した。しかし、43℃以上の高温条件下では死滅の可能性が高まることを確認した。b)藻類培養液に用いるためのメタン発酵消化液の養分特性とNH4-N成分ベースで培養液を作る場合の追加資材割合を明らかにした。 このほか、放射能汚染対応において、福島県飯舘村で収穫されたヒマワリ種子からの圧搾搾油工程、燃料製造工程での放射性セシウムの移行状況について調査し、圧搾油を沈降・ろ過した段階で油からの放射性セシウムは検出限界以下になり、圧搾油かすにほとんどが移行することを明らかにした。
カテゴリ 肥料 病害虫 コスト 雑草 除草剤 ソルガム 土壌改良 なたね 播種 ひまわり 未利用資源 メタン発酵消化液 輪作体系

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