課題名 | (3) 家畜の発生分化機構の解明 |
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課題番号 | 2011017634 |
研究機関名 |
農業生物資源研究所 |
研究分担 |
(独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,動物発生分化研究ユニット |
協力分担関係 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 国立大学法人山形大学 国立大学法人岡山大学 福岡県 愛知県 全国農業協同組合連合会 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 (独)理化学研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2011 |
摘要 | 1. 未分化なES細胞は初期化を受けやすいと推察され、クローン個体の異常の原因である不完全な初期化を改善する可能性があり、体細胞よりも増殖が早く、相同組換えなどの遺伝子操作の効率も高いことから、クローン動物作出の際のドナー細胞として有用であると考えられる。本年度は、ウシ由来胚性幹(ES)細胞のクローン動物作出への適用性を明らかにするために、体外受精胚由来ES細胞(ivfES細胞)、及び線維芽細胞核移植胚由来ES細胞(ntES細胞)をドナーとして核移植胚を作出し、エピジェネティクスと遺伝子発現解析を行うとともに、その発生能を調べた。その結果、特定の遺伝子領域では、確かにウシES細胞は体細胞よりも核移植による初期化を受け易く、メチル化レベルは体外受精胚と同程度まで低下することが判明したが、一方、遺伝子発現解析からES細胞核移植胚はドナーであるES細胞の性質を残しており、胚体外組織への分化が不完全であることが示唆された。ES細胞核移植胚の発生能はこれらの結果を反映し、胚移植によりntES細胞核移植胚の受胎は確認されたが、妊娠80日目までに胎盤の機能不全が原因と見られる胎子死が起こり、産子には至らないことが判明した。ウシES細胞をクローン作出に適用するためには、キメラ技術を導入するなどして、胚体外組織の機能を補完する必要があると考えられる。2. これまでに新生仔ブタの新鮮な精巣組織をヌードマウスに移植することによって、未熟な生殖細胞から精子を誘導することが可能となり、さらに、それらの精子を用いた顕微授精によって得られた受精卵を仮親となる雌ブタに胚移植することによって産子を得ることに成功している。しかしながら、これまでの技術では、採取した精巣組織は直ちにマウスに移植しなければならず、実用技術とするには大きな欠点であった。そこで、精巣組織の長期保存や輸送を可能にするため、超低温保存技術を開発し、必要に応じてマウスに移植できるようにすることが望まれる。本年度は、手技が簡便で、氷晶形成による細胞破壊が少ないとされるガラス化冷却法を応用して、精巣組織の超低温保存を試みた。ブタ精巣組織をガラス化保存液に浸漬した後、急速冷却して液体窒素内に保存した。一定期間保存した後、精巣組織を融解してヌードマウスの皮下に移植すると、移植後240日前後の移植精巣組織からは高い頻度で運動性のある成熟精子が回収されることが判明し、超低温保存した精巣組織からも精子が誘導されることを実証した。現在、この精子を用いて顕微授精卵を作製し、仮親雌ブタの卵管に移植して受胎の経過を観察しているところであり、産子の作出が期待される。 |
カテゴリ | 豚 輸送 |