課題名 |
接ぎ木技術を用いた効率的な育種手法の確立 (1)モモ (2)スモモ (3)オウトウ |
研究機関名 |
山梨県果樹試験場
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研究分担 |
落葉果樹育種科
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研究期間 |
継(H21)~(H25) |
年度 |
2010 |
摘要 |
(1)育種年限の短縮:平成19年度交雑実生では、緑枝接ぎ樹は自根樹とほぼ同等の生育を示した(11月)。平成20年度交雑実生では、緑枝接ぎ樹は自根樹より生育が旺盛で、来年の花芽の着生状況も勝っていた。平成19年度交雑実生の一部が初結実した。自根樹はすべて結実したが、接ぎ木樹は2個体が結実せず、収量と果実重は自根樹の方が勝っていた。 選抜個体数の増加:高接ぎ用の台木「筑波5号」をY字仕立て及び垣根仕立て用に養成しており、来年度、本年度獲得した交雑実生を高接ぎする予定である。 (2)育種年限の短縮:平成21年度交雑実生62個体について幼苗段階での緑枝接ぎを行ったところ90.3%の活着率を得た。接ぎ木方法の違いによる比較では、供試個体8個体中、緑枝接ぎ区で4個体、自根区で6個体が結実した。芽接ぎ区は結実しなかった。自根区は他の区より明らかに刺の発生が多く、ほとんどの短果枝が刺になった。台木の違いによる比較では供試個体3個体中、「筑波5号区」で3個体、「自根区」で2個体、「おはつもも区」と「筑波4号区」で1個体が結実した。来年度も継続して果実品質を比較していく。 (3)育種年限の短縮:平成21年度交雑実生64個体について緑枝接ぎによる活着率を調査したところ95.3%であった。また緑枝接ぎ苗は自根苗以上の生育を示した。 平成18年度交雑実生については、切り接ぎ、高接ぎ、緑枝接ぎを行い、それぞれ自根樹と開花および結実の有無を調査している。いずれの試験区も自根区より開花および結実個体は多かった。平成19年度の交雑実生7個体について、それぞれ切り接ぎ、高接ぎ、自根を比較した。花芽はいずれの試験区でも見られなかった。平成20年度交雑実生11個体については、切り接ぎ区、実生への高接ぎ区、アオバザクラへの高接ぎ区を設置した。いずれの試験区においても来年度は引き続き生育や結実状況を調査する。
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カテゴリ |
育種
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