課題名 | 接ぎ木技術を用いた効率的な育種手法の確立 、(1)モモ 、 、 、 、 、 (2)スモモ 、 、 、 (3)オウトウ 、 |
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研究機関名 |
山梨県果樹試験場 |
研究分担 |
落葉果樹育種科 |
研究期間 | 継(H21)~(H25) |
年度 | 2011 |
摘要 | ○育種年限の短縮:幼苗での緑枝接ぎによる活着率と生育量を比較したところ、活着率は100%であった。緑枝接ぎによる生育量は自根よりやや劣っていたものの新梢長で130cm程度には生育していた。平成19年度交雑実生で緑枝接ぎ樹と自根樹で生育や果実品質を比較したところ、当初自根樹の方が生育は旺盛であったが、本年は緑枝接ぎ樹も同程度の生育になった。果実重は自根樹でやや大きい傾向があったがそれ以外の特性に差はなかった。平成20年度交雑実生での比較では、緑枝接ぎ樹は自根樹より生育が旺盛であった。果実品質に差はなかった。これらの結果から、実生の選抜にあたっては緑枝接ぎ樹で行っていくことが現実的かつ効率的であると考えられた。 、○選抜個体数の増加:高接ぎ用の台木「筑波5号」をY字仕立て及び垣根仕立て用に養成し、本年それぞれの試験区に実生を緑枝接ぎした。来年度以降、生育量や果実特性を調査していく。 、○育種年限の短縮:接ぎ木方法の違いによる比較では、緑枝接ぎ区、自根区で7個体が結実した。芽接ぎ区は1個体のみが結実した。本年までの結果から慣行法である芽接ぎに比較し緑枝接ぎや自根は1~2年早く果実品質を調査できることが明らかとなった。自根では刺が多いことや生産現場では接ぎ木での栽培が一般的であることから、緑枝接ぎにより実生の選抜をしてくことが最も効率的だと考えられた。 、○育種年限の短縮:平成22年度交雑実生113個体について緑枝接ぎによる活着率を調査したところ99.1%と非常に高い活着率であり、その後の生育も自根と同程度であった。このことから幼苗での緑枝接ぎによる苗木生産が非常に効率的であることが確認された。 、 平成18年度交雑実生において、切り接ぎ区、高接ぎ区、緑枝接ぎ区を設置し、それぞれ自根区と開花および結実の有無を調査している。いずれの試験区も自根区より開花および結実個体は多く、自根で選抜するより効率的であると考えられた。平成19年度の交雑実生7個体については、切り接ぎ区、高接ぎ区、自根区で比較した。開花、結実個体はいすれも高接ぎ区が最も多く、続いて切り接ぎ区、自根区の順であった。平成20年度交雑実生では、切り接ぎ区、実生への高接ぎ区、アオバザクラへの高接ぎ区を設置した。いずれの試験区においても開花は見られなかった。来年度は引き続き生育や結実状況を調査する。 、 |
カテゴリ | 育種 おうとう すもも 台木 高接ぎ 接ぎ木 苗木生産 もも |