課題名 | (ウ)病害の防除技術の開発 |
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課題番号 | 2012020509 |
研究機関名 |
水産総合研究センター |
研究分担 |
浜野かおる 松山知正 中易千早 大迫典久 桐生郁也 佐藤純 湯浅啓 米加田徹 高野倫一 嶋原佳子 乙竹充 川名守彦 伊東尚史 西岡豊弘 釜石隆 坂井貴光 森広一郎 三輪理 矢野豊 藤原篤志 |
協力分担関係 |
独立行政法人国際農林水産業研究センター 熊本保健科学大学 大分県農林水産研究指導センター 日本獣医生命科学大学 東京海洋大学 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2012 |
摘要 | 重要疾病の診断技術として、アワビヘルペスウイルス病、カキヘルペスウイルス病、アワビのキセノハリオチス症、コイヘルペスウイルス(KHV)病の診断手法を開発、あるいは改良した。また、ピシリケッチア症原因菌の生死判定技術を開発した。コイの春ウイルス血症では、アユとアマゴの感受性を明らかにした。 インドネシアでは海外から輸入した親エビを、フィリピンでは地物を使っているが、両国ともにホワイトスポット病の被害が深刻であった。マレーシアでは、近年、急性肝膵臓壊死症の被害が顕著であった。 アコヤガイ赤変病に関しては次世代シーケンサーによる解析を基に、これまで由来が不明であった遺伝子配列群から病原体のものを含むと思われる微生物遺伝子群を絞り込み、体内微生物相を明らかにした。 水産用ワクチン等の予防技術の開発として、(1)免疫系の解析(解析ツール作製と基礎的研究)、(2)健康管理のための診断ツールの開発(免疫ビーズ)、(3)ワクチンの開発及び支援技術の確立、(4)エビの感染防御因子の解析を行った。 病原体の遺伝子解析に基づく病原体の大量培養を必要としない方法の応用により、ブリの黄疸ワクチンの開発に成功した。有効性の高い抗原4種類を決定し特許出願した。 病原体の特性・動態解明とその利用のため、ウイルス性出血性敗血症について、遺伝子型IIIのニジマスに対する病原性規定部位の一つを同定した。また、メダカはIVb型に対する感受性が高く、ヨシノボリは低かった。シマドジョウ、アカザ及びホンモロコでは感受性は認められなかった。 エドワジエラ菌のヒラメにおける初期の感染場所は腸上皮と鼻腔であり、特に鼻腔が重要であることが示唆された。 はた類のウイルス性神経壊死症(VNN)について、新たに開発した垂直感染防止技術により2年間連続でVNNの発生阻止に成功した。また、RNA干渉や、Toll様受容体7/8シグナル伝達経路の活性化により、ウイルスが排除できることを示した。 さけます類親魚の病原体モニタリングでは、一部のベニザケ親魚から伝染性造血器壊死症ウイルスが、放流種苗の病原体モニタリングでは、一部のアカアマダイ親魚からVNNウイルスが、それぞれ検出された。アワビやヒラメの放流用種苗から、キセノハリオチスやクドアセプテンプンクタタは検出されなかった。 |
カテゴリ | 環境対策 診断技術 防除 モニタリング 予防技術 |