新技術の経営的評価と技術開発の方向及び課題の提示

課題名 新技術の経営的評価と技術開発の方向及び課題の提示
課題番号 2012020342
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 千田雅之
金岡正樹
藤森英樹
吉川好文
協力分担関係 秋田県畜産試験場
福井県嶺南振興局
岡山県農林水産総合センター
研究期間 2011-2015
年度 2012
摘要 地域農業の構造と動向予測に関しては、a)農林業センサス個票組替集計及び農村集落調査から、北海道の水田集落では、高齢農家の離農が急速に進むことから2020年には大量の農地が供給され、地域農業を維持するためには担い手経営に現経営面積の1.7~1.8倍の農地集積が要請され、その結果、平均規模は空知では約45ha、上川では約59haに達することを明らかにした。b)農林業センサス個票から、都府県における2020年までの農家数等の変動予測を行うとともに、それらを用いて市町村単位で農業就業人口や貸付希望農地の将来予測値、農地を集積すべき担い手経営の営農類型が把握できる地域農業情報をWeb上で提供できるシステムを構築した。c)近畿、中国、四国地域を対象に、農地の受け手である大規模経営が存在する地域は、離農率及び農家減少率は高いが、耕地面積減少率及び耕作放棄地率は低いことを明らかにした。
新技術を導入した営農モデル策定に関しては、a)中国地域で高い水田利用率(180%以上)を維持し、ムギ類400kg/10a、ダイズ270kg/10aの単収を実現している集落営農法人の技術対応を分析し、それらが心土破砕による排水改善、堆肥やミネラルの施用、ダイズ開花期の給水、及び豊富な労働出役により実現していることを明らかにした。b)牧草と飼料イネを組み合わせ、1頭当たり約33aの水田で、妊娠牛の約7か月間の放牧が通年可能な肉用牛繁殖経営モデルを策定し、水田の飼料利用の拡大と家畜飼養管理の省力化及び飼養規模拡大が図れることを実証した。
地域農業計画モデルの策定に関しては、複数の営農類型を組み込んだ地域農業計画モデルを策定して試算を行い、小規模稲単一経営の多い中山間地域では、放牧畜産経営の展開により農地や家畜の管理作業を低減しつつ農地の活用と肉用牛の増頭が可能となり、地域全体の所得が増加すること等を明らかにした。
このほか、a)さとうきび生産において、新品種の単収や株出し率、糖度向上等の技術条件の変化に対応して製糖工場の稼働計画策定を支援できるシミュレーターを開発した。b)飼料イネ収穫圃場周囲の牧草地において、電気牧柵や給餌柵を用い、イネWCSを利用して繁殖牛を冬季屋外飼養する技術を開発するとともに、当該技術導入によりイネWCS及び堆肥の運搬作業等が軽減され、経営規模の拡大が図れることを営農現場で実証した。c)水田飼料資源を利用した子牛生産の環境影響を輸入飼料に依存した飼養と比較し、温暖化への影響を低減するには永年牧草の放牧利用の割合を拡大することが重要であること等を明らかにした。
カテゴリ 管理システム 規模拡大 経営管理 経営モデル さとうきび 飼育技術 省力化 新品種 水田 大規模経営 大豆 中山間地域 肉牛 繁殖性改善 輪作

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