第一胃内発酵制御因子の解明と栄養制御による産肉特性改善

課題名 第一胃内発酵制御因子の解明と栄養制御による産肉特性改善
課題番号 2012020362
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 勝俣昌也
研究期間 2011-2015
年度 2012
摘要 家畜の初期成長期の栄養制御に関しては、a)子豚哺乳期間中のエネルギーとタンパク質の給与制限(1/2量)により、胸最長筋のSREBP1とPPARδのmRNA発現量は低くなり、給与制限により胸最長筋における脂肪酸の合成と消費の両方が低くなる可能性を示した。b)肉用鶏と産卵鶏のタンパク質分解を促進する遺伝子アトロジン1発現量と筋胃の大きさの関係について、体重あたりの筋胃の重量は産卵鶏のほうが高く、アトロジン1発現量は産卵鶏の方が低いことがわかった。肉用鶏は日齢にともなって体重あたり筋胃重量は低くなり、筋胃のアトロジン1発現量は高くなることを明らかにした。c)26日齢のブタから採取した各組織の塩基性アミノ酸トランスポーターCat-1の発現量は、筋肉と比較して胃、十二指腸、回腸で高く、結腸と肝臓では低いことがわかった。同Cat-2の発現量は、筋肉と比較して消化管の各組織で低く、胃と十二指腸では検出できなかった。各組織における塩基性アミノ酸の要求量によって発現トランスポーター選択メカニズムがある可能性を示した。d)ブタの胸最長筋の筋線維構成は、1日齢では検出できなかったミオシン重鎖2bx型の筋線維が、12日齢では全体の69%を占め、70日齢では85%に達し、出生後の2週間程度で大きく変化することを明らかにした。さらに、妊娠25~50日目の雌豚へのアルギニンとグリシン強化飼料の増給(1.5倍量)により、1日齢の産子の胸最長筋におけるMHC2a型と2x型のmRNA発現量が高くなることを明らかにした。e)ブタ用の飼料で不足しやすい必須アミノ酸濃度を要求量よりも30%低くした飼料を10週齢のブタに8週間給与すると、リジン濃度が低い飼料では胸最長筋と菱形筋の筋肉内脂肪含量が高くなったが、トレオニン濃度が低い飼料では両筋肉とも筋肉内脂肪含量は変化しないことを明らかにした。
ルーメン発酵の制限因子の解明に関しては、a)ルーメン液を用いたin vitro系に、β-ラクタム環分解酵素阻害剤タゾバクタムを添加すると、乾物消化率が低くなり、おもな繊維分解菌Fibrobacter succinogenesの数が少なくなるが、Ruminococcus属や未同定のLachnospira属細菌が増えたことから、第一胃内細菌が自ら合成している抗菌物質分解酵素が、第一胃内での繊維分解活性の調節に重要であることを示した。b)ルーメン内容物から寒天変法基礎培地(A-MBM培地)で分離した菌株のうち5%程度が強いセルロース分解性を有したが、ゲルライト変法基礎培地(G-MBM培地)で分離した菌株には強いセルロース分解性は認められなかった。また、カルボキシルセルロース分解性菌株の分離には、G-MBM培地が適することを明らかにした。
カテゴリ 育種 飼育技術 鶏 繁殖性改善 豚

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