課題名 | 高生産性と低環境負荷を両立させる施設野菜生産技術の体系化 |
---|---|
課題番号 | 2012020364 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
中野明正 岩?泰永 |
協力分担関係 |
有光工業株式会社 イオンアグリ創造株式会社 大塚アグリテクノ株式会社 カネコ種苗株式会社 株式会社サンホープ タキイ種苗株式会社 岐阜農技セ 静岡農技研 東北大 三重大 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2012 |
摘要 | 環境制御・生育制御技術の統合・高度化に関しては、a)太陽熱利用による温室内の低炭素型暖房方法を検討し、トマトNFT(薄膜水耕)養液栽培において、多収環境(CO2施用及び細霧冷房)で管理することにより、16品種の平均で収量が慣行管理に比べて40%向上を達成した。また、夏季に問題となるトマト裂果発生について、果梗捻枝による抑制効果を明らかにした。b)キュウリの多収要因は日本型品種では単位葉面積当たりの乾物生産能力が高いことによる影響が大きいことを明らかにした。 自動作業システムの開発、総合情報利用システムの構築に関しては、a)自動着果処理装置の個体識別によるホルモン剤の重複散布防止機能はほぼ問題は無く、着果率も手作業と同等であった。b)自動収穫装置及び収容装置による協調動作では、収穫装置1台に対して収容装置2台を利用することにより、収穫物の効率的な搬出動作を可能にした。また、コンテナ搬送装置の実用性を評価し、慣行の手作業台車利用よりも振動が小さく、果実の損傷も見られないことから、実用性は高いと判断した。 太陽光利用型植物工場に関しては、a)作業環境と作物へのストレス軽減を目標とし、ヒートポンプの運転方法を明らかにするとともに、遮光カーテンのUECS(ウエックス:ユビキタス環境制御システム)仕様の動作プログラムを検討し、強光を回避するなど、良好に作動することを確認した。b)関連企業とのコンソーシアムにより、CO2の利用効率を向上させ収量を増加させるため、半閉鎖型管理を実現する必要があり、これを湿度制御により可能とした。また、養液栽培に適するトマト品種の選定試験を実施し、有望な品種の選抜及び特性を明らかにした。c)植物工場におけるキュウリ短期栽培(年3作)においては、周年で40.2t/10a(慣行養液栽培の約1.6倍)を実証した。 |
カテゴリ | 環境制御 きゅうり CO2施用 施設園芸 トマト ヒートポンプ 品種 養液栽培 |