高付加価値を有する資源作物品種の育成と新規作物の評価・活用

課題名 高付加価値を有する資源作物品種の育成と新規作物の評価・活用
課題番号 2012020432
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 大潟直樹
本田裕
協力分担関係 鹿児島県大隅支場
秋田県立大学
石原産業(株)中央研究所
小林食品(株)
東洋水産株式会社
北海製罐株式会社
株式会社セイコーマート
小林製薬株式会社
近畿大学
岩手大学
研究期間 2011-2015
年度 2012
摘要 ソバの品種育成に関しては、a)半わい性系統の草丈は「キタワセソバ」の60%で、倒伏程度が半減することを確認した。自殖性では、「にじゆたか」等に自殖遺伝子を取り込んだ親系統の世代を進めた。「北海14号」のルチン含量が「キタワセソバ」よりも10%以上多いことを見出した。b)難脱粒ソバ系統「W/SK86GF」を開発し、ソバの子実が着生している小果柄の引っ張り強度と脱粒性の関係を明らかにした。また、コンバイン収穫試験により、脱粒(損失)率が「キタワセソバ」の20%~50%減少することを初めて明らかにした。c)暖地向けでは、春まき用では4月中旬の早期播種試験から「春のいぶき」に比較して穂発芽耐性がやや強く、成熟期がやや早い「九系21」から「九系27」の7系統を選抜した。d)秋まきでは「さちいずみ」が8月中旬から9月中旬まで播種可能であり草丈が低く栽培しやすいことを明らかにし、やや早生でかつ多収性を示す「九系16」を有望とした。
ナタネの品種育成に関しては、a)無エルシン酸系統「東北96号」が、鹿児島県において「ななしきぶ」より5日程度成熟期が早く、実需者と共同で実施した油の食味試験において高い評価を得たことから、暖地(南九州)において限定的な普及が見込まれる新品種候補とした。b)「キタノキラメキ(東北97号)」の品種登録出願を行った。普及見込み地域である北海道更別町において現地実証試験を行い、実需者とともに収量及び搾油品質を評価した。
6次産業化推進に有用な雑穀、雑豆等の導入・評価に関しては、a)ダッタンソバ「満天きらり(芽系T27号)」は、北海道雄武町における現地実証試験によって、従来品種「北海T8号」より倒伏が少なく10%程度多収であること明らかにした。また、茶葉原料としての栽培・収穫技術の開発を始めた。b)キクイモの高重合度イヌリン及び糖類の迅速定性・定量法を開発した。c)ハトムギについては、暖地・温暖地向けの「とりいずみ」の実証圃を鳥取県や福岡県に設置するとともに研修会等で講演を行い作付の拡大に貢献した。寒冷地向けに緑色変異系統「盛系13」を開発し茶系飲料としてやや優れることを示した。d)高リグナン金ゴマについて、育成地及び全国各地における生産力評価から「関東17号」が高リグナンであるとともに萎ちょう病に強いことを明らかにした。e)インゲンマメでは播種期の影響を受けない有限わい性遺伝資源を見出し、黒粒材料では種皮のアントシアニンとプロアントシアニジン含量に系統間差があることを明らかにした。f)ソバの抗酸化性や麺の褐変に影響するフラボノイド合成系の遺伝子発現制御機構を推定した。また、葯培養試験では培地組成や前処理を組み合わせてカルス誘導率を40%まで向上した。
カテゴリ 遺伝資源 きくいも 高付加価値 ごま 新品種 そば 多収性 なたね 播種 品種 良食味

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