| 課題名 | 高濃度汚染土壌等の除染技術の開発と農地土壌からの放射性物質の流出実態の解明 |
|---|---|
| 課題番号 | 2012020446 |
| 研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
| 研究分担 |
石田聡 |
| 協力分担関係 |
信州大学 (株)DOWAエコシステム (株)クボタ農機 (株)井関農機 (株)ヤンマー (株)ササキコーポレーション (株)三菱農機 福島県農業総合センター (株)太平洋セメント (株)松山 |
| 研究期間 | 2012-2015 |
| 年度 | 2012 |
| 摘要 | 除染技術の開発と体系化に関しては、a)平成23年度に開発した除染用機械による現地試験の作業中粉じんは、除染電離則に定められた高濃度粉じん作業の10mg/m3を大きく下回ることを確認した。また、平成24年度に民間と共同開発した防じんキャビン付きトラクターについて高濃度粉じん状態を再現した模擬作業試験を行った結果、粉じん量が標準キャビンの1/3~1/4、トラクター周囲の約1/200という低い値となり十分な機能を有することを確認した。振動、騒音については、作業速度が遅いこと及び除染作業はキャビン付トラクターで行われるため、問題となる状態にはないことを確認した。さらに、エアコンを装備したキャビン付トラクターの温熱環境は問題となる状態にないことを確認した。このほか、(社)日本農業機械工業会の依頼により、農機メーカー、関係機関等と連携して「農地の除染に使用した農業機械の洗浄マニュアル」をとりまとめた。b)NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いた空間ガンマ線測定装置を作成し、気球に搭載して福島県飯館村の水田にて除染作業前後の空間線量を測定した。得られたスペクトルの処理方法を高度化し、除染前後の測定結果を比較した結果、除染した範囲で線量率が明瞭に低減することを確認した。c)水中の放射性セシウムを測定する装置を作成し、除染を目的に代掻きをした水田からの濁水中の放射性セシウムを連続モニタリングした。測定結果はサンプリングし分析した濁水試料の放射性セシウム濃度変化の傾向とよく一致することを確認した。 汚染された土壌や植物残さ、堆肥等の減容・処理技術に関しては、a)福島県川俣町山木屋地区の茎の堅いヨモギ類主体の畑雑草についてフォーレージハーベスタによる収穫試験を実施し、周辺への粉塵飛散量が0.2~0.6mg/m3と低い値であることを確認した。また、放射性物質を含む稲ワラ等作物残さや、雑草、枝葉等を荒破砕→乾燥→粉砕→混合→成型処理により元の容積の1/5~1/10に減容化し、放射線セシウム濃度8,000Bq/kg以下、水分15%以下で安定的に貯蔵保管できる処理方式を開発した。b)汚染サイレージの減量処理について、穿孔ロールベール及びパウチで堆肥化することにより2~6か月で30~50%減量できることを確認した。また、土壌中の平均放射性セシウム濃度が625 Bq/kg乾土の圃場に22,000 Bq/㎡相当量の汚染サイレージを圃場施用してオーチャードグラスと飼料用トウモロコシで作物への移行を調査し、オーチャードグラスではセシウム濃度の増加が約2Bq/kg(水分80%換算)と小さく、トウモロコシではセシウム濃度の上昇は認められないことを確認した。 農地周辺施設の効率的除染技術に関しては、a)代かき機に装着したノズルから代かき濁水をバキューマにより吸引し、放射性セシウムと結合した土粒子の細粒分を水田外で分離・回収する除染技術を開発し、福島県内の水田にて現地試験を行い、除染効果を確認した。b)畦畔、用排水路等の農地周辺施設の除染技術について、ワイパー工法を含む表土剥ぎ取りの高い除染効果を確認するとともに、新たな冬期除染工法を開発し特許出願した。c)農業用水源の汚染から農地土壌の再汚染防止と米へのセシウム吸収リスクの低減を目指して、福島県内及び周辺域の河川・水路・ため池・底質等の放射性セシウム濃度のレベルを明らかにするとともに、モミガラ等を用いた用水除染の効果を明らかにした。 農地土壌からの放射性物質の地下浸透や農地外への流出等の実態解明に関しては、a)福島県内の水中セシウムのモニタリングをため池3地区(伊達市・本宮市・須賀川市)と貯水地(浪江町)、河川・用排水(伊達市等)で実施し、比較的沈着量が高い伊達市においても平水時河川水中の放射性セシウム濃度は1Bq/L未満だが、水稲初期や出穂時には高くなる傾向を確認した。b)増水時の用水中放射性セシウム濃度と浮遊物質量(SS)及び濁度との関係を観測し、一定以上のSS又は濁度を超えると用水中放射性セシウム濃度は1Bq/Lを超えて急速に上昇する傾向を認めた。 |
| カテゴリ | 病害虫 乾燥 雑草 除染技術 飼料用作物 水田 とうもろこし モニタリング よもぎ |