パン加工適性を高める遺伝子を判別できるLAMPマーカーの開発と東海地域向け硬質小麦系統の開発

課題名 パン加工適性を高める遺伝子を判別できるLAMPマーカーの開発と東海地域向け硬質小麦系統の開発
課題番号 2012021175
研究機関名 農研機構・作物研究所
愛知県農業総合試験場
研究期間 2010-2014
年度 2012
摘要 LAMPマーカーの開発では、LAMP反応ではF1またはB1領域の配列が最も重要となるため、WxyA-1欠失型で認められる、約20 bpの欠失部位がF1領域になるようにLAMPプライマーを設計した。
WxyA-1欠失型の「ハナマンテン」、「ネバリゴシ」、WxyA-1通常型の「春よ恋」、「ハルイブキ」の4品種のDNAを用いて4つの温度条件で90分のLAMP反応を行った結果、60℃ではいずれの品種でも濁度の上昇は認められず、62.5℃では反応開始から90分以内にWxyA-1欠失型の「ネバリゴシ」のみ濁度上昇がみられた。65℃では反応開始から80分以内にWxyA-1欠失型で濁度上昇がみられ、通常型では濁度の上昇はみられなかった。67.5℃では反応開始から60分経過後に「ハナマンテン」で、25分ほど遅れて「ネバリゴシ」で濁度が上昇したが、通常型のハルイブキでも濁度上昇がみられた。濁度上昇に要する時間を短縮するため、鋳型DNAを94℃5分熱変性処理して反応に用いた結果、濁度上昇までの時間に差はあるものの、反応開始から60分までにWxyA-1欠失型の「ネバリゴシ」、「西海184号」、「ハナマンテン」で濁度が上昇したが、WxyA-1通常型の「きぬの波」、「中系9696」においても濁度上昇がみられた。この非特異反応を抑制するため、F1プライマー設計部位でWxyA-1通常型の配列のみを切断する4種類の制限酵素(StyⅠ、NcoⅠ、BtgⅠ、HindⅢ)を用い、37℃30分の酵素処理後、熱変性を行ったものを鋳型DNAとして用いた結果、HindⅢで処理した場合のみ、WxyA-1欠失型の「ハナマンテン」、「ネバリゴシ」、「西海184号」の3品種共に反応開始から30分以内に濁度上昇がみられ、WxyA-1通常型の10品種での非特異反応は認められなかった。
以上の結果からWxyA-1欠失型遺伝子の検出にはHindⅢ処理後、熱変性した鋳型DNAを用い、65℃60分のLAMP反応が適していることが明らかとなった。
生産力検定に供試した育成系統は、生地物性を弱めると言われるGlu-A1c(欠失型)を持つものが無くなり、Glu-D1以外の遺伝子型の改良を進めてきている。また、超強力小麦の有望系統「愛系硬08-3」には、「東海107号」の地方系統番号を付名した。
カテゴリ 加工適性 小麦 品種

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