エコフィード多給時の豚の飼料摂取量増強技術の開発

課題名 エコフィード多給時の豚の飼料摂取量増強技術の開発
課題番号 2013023590
研究機関名 山形大学農学部
日本大学生物資源科学部
研究期間 2010-2014
年度 2013
摘要 1. 概要:愛知県豊川市の食品残さリキッド飼料製造施設(JAひまわり農協)の現場にて実施した。非加熱タイプのリキッド飼料であるため、特に有機酸添加の必要性が高いものである。生産者自身が食品残さなどの素材の調達、リキッド飼料調製を行うのではなく、その過程を農協が代行して行うシステムである。これらの現地の条件で飼料の品質安定性と有機酸の添加効果を検証した。
2. 研究方法:1) 供試飼料として、非加熱型の食品残さリキッド飼料を使用し、低精製乳酸(以下、乳酸)、ギ酸、プロピオン酸を添加して、7日間の保存性の検証を行った。無添加、ギ酸のみ添加、ギ酸とプロピオン酸(9:1)、乳酸とギ酸とプロピオン酸(6:3:1と8:1:1)の計5種類の添加区を設けた。8月と11月の温度条件で実施した。また、トウモロコシ、パン屑、炊飯飯をそれぞれ主とするリキッド飼料を調製して、同様に保存性を検証した。
2) 同様に食品残さリキッド飼料を使用した。原材料は、じゃがいもくず、野菜くず、酢飯、配合飼料、生うどん、パンくず、うどん生地、甘酒、みりん粕、うなぎパイ、うなぎパイ生地、ゼリー、ホエー、小麦粉、シロップ、焼酎粕、牛乳、味噌、ラーメン、ゼラチン、菓子屑、粉末スープ、塩麹、生うどん(白玉)、つぶ餡、こし餡などをその都度、適切な栄養バランスになるよう配合設計して調製した。2013年4月、6月、8月、10月、12月、2014年2月に各月3日間、飼料を採取し、同時期に生産された豚のカタ背脂肪を5個体ずつ採取した。飼料は成分分析等の品質評価、豚は飼養成績を調査した。
3. 研究成果:従来のギ酸の単独添加よりも、プロピオン酸との混合添加の保存効果がすぐれていることがわかった。特に豚の嗜好性に悪影響を及ぼさないようなプロピオン酸として10%までの添加量であってもその効果が認められることが実証された。これは牛用サイレージ添加用として使用されている製品よりも少ない量で効果があるという事であり、経費の低減につながる成果である。また、様々な食品残さを組み合わせて調製したリキッド飼料の製品品質が安定していることが明らかになり、エコフィードとしての材料の選択肢がひろがる成果をえた。
カテゴリ 小麦 とうもろこし ばれいしょ ひまわり

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