ニワトリにおける飼料米の肉質に対する機能性の研究b.アミノ酸栄養価評価を用いた高品質鶏肉の効率的な生産

課題名 ニワトリにおける飼料米の肉質に対する機能性の研究b.アミノ酸栄養価評価を用いた高品質鶏肉の効率的な生産
課題番号 2013023608
研究機関名 東北大学 大学院農学研究科
 岩手大学
研究期間 2010-2014
年度 2013
摘要  アミノ酸栄養価評価を用いた高品質肉用鶏肉の効率的生産を最終的な目標とし、平成25年度では、飼料中トウモロコシを飼料米に全量代替した上で、飼料の粗タンパク質(CP)含量と代謝エネルギー(ME)含量を対照となるトウモロコシ飼料の水準に合わせた際に、これらの補正がブロイラーの血漿中アミノ酸濃度に及ぼす影響を調査した。なお、トウモロコシ飼料は、日本飼養標準・家禽(2011年版)におけるCPとME要求量を充足させた。
 具体的な実験方法としては、6日齢チャンキー系肉用鶏(ブロイラー)を用い、トウモロコシ主体の配合飼料、トウモロコシを飼料用籾米と置換した籾米配合飼料、籾米配合飼料にCP補正を行った飼料(CP補正飼料)、籾米配合飼料にME補正を行った飼料(ME補正飼料)、籾米配合飼料にCPおよびME補正を行った飼料(ME&CP補正飼料)を調製し、10日間自由摂取させた。飼料用米にはモミロマンを用いた。飼育期間中の成長成績および試験終了時の血漿中アミノ酸濃度を測定した。
 増体量は、トウモロコシ主体配合飼料区と比べて、何も補正を行わない籾米配合飼料給与区では有意に増体量が低下した。CP補正飼 料給与区における増体量は、トウモロコシ主体配合飼料区の増体量と有意な差は認められなかった。ME補正は、何も補正を行わない籾米配合飼料給与区の増体量を改善したが、トウモロコシ主体配合飼料区の増体量には至らなかった。ME&CP補正飼料給与区における増体量は、トウモロコシ主体配合飼料区の増体量と有意な差は認められなかった。配合飼料中トウモロコシの飼料用籾米への置換と、籾米配合飼料のCPおよびMEの補正は、飼料摂取量に対して有意差な影響を及ぼさなかった。血漿中リジン濃度は、籾米飼料給与区がトウモロコシ主体配合飼料給与区に対して有意に高い値を示した。血漿中リジン濃度は、トウモロコシ主体配合飼料給与区が飼料米飼料区(補正無し、CP補正、ME補正、CP&ME補正区)に比べて有意に低くなった。血漿中スレオニン濃度は、補正無し籾米配合飼料区がトウモロコシ主体配合飼料給与区に比べて有意に高くなった。
 以上より、今回のCPは大豆粕を用いた補正としたが、配合飼料中のトウモロコシを籾米と置換する際にCP補正は非常に重要であることが示された。また、CP補正に次いでME補正も有効であった。このことから籾米を利用した食肉生産においてはこれらの補正が有効であることが明らかとなった。今後は、玄米給与においてCPおよびME補正の影響を明確にし、適切な給与方法を確定する。さらに、この結果を52005にフィードバックする予定である。
カテゴリ 機能性 飼料用米 飼料用作物 大豆粕 とうもろこし

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