作業の高速化による高能率低投入水田輪作システムの確立

課題名 作業の高速化による高能率低投入水田輪作システムの確立
課題番号 2013022996
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 片山勝之
村上則幸
大谷隆二
協力分担関係 小泉商事株式会社
株式会社クボタ
宮城県古川農業試験場
スガノ農機
いわみざわ地域・農業活性化協議会
空知農業改良普及センター
山形県農業総合研究センター
ヤンマーヘリ&アグリ(株)
(株)フリーデン
ジェイカムアグリ株式会社
研究期間 2011-2015
年度 2013
摘要 グレンドリルやチゼルプラウ等を活用した高能率な大規模水田輪作システムに関しては、
東北において、
a) グレンドリルを用いた乾田直播体系について、耕起にスタブルカルチ、播種床造成と播種後の鎮圧にケンブリッジローラを用いる高能率で低コストな乾田直播体系を開発し、宮城県名取市に造成した大区画圃場(3.4ha、2.2ha)で実証し、549kg/10aの全刈り収量を得た。
b) 乾田直播水稲・ムギ・ダイズ・ナタネ・ソバを組み込んだ輪作体系に関しては、グレンドリルを全ての作物に汎用利用することで、播種作業の高精度化・高速化が可能であることを明らかにした。
c) 水稲無コーティング種子の代かき同時播種に関する現地実証試験では、苗立率65%、全刈り収量647kg/10aと鉄コーティング直播並の結果を得た。
d) 地下水位制御システム等を活用した水稲、ダイズ等の生産性の評価と現地実証に関しては、ダイズ収量について、地下水位制御区が無制御区に比べて場内試験で約5%、現地実証試験で約13%の増収を認めた。また、経営調査から、一定程度の規模拡大が進み水稲作付けが10ha前後となった時点で直播栽培導入の検討が行われていることを明らかにした。
北海道において、
a) 春先の作業競合を回避するために前年整地を行った乾田直播水稲では、苗立ちや収量が慣行法と遜色ないことを確認した。高速播種機(散播)については、16km/hまでの作業速度では乾籾の有効散布幅約8mを確保できた。
b) 飼料用米品種「たちじょうぶ」を用いた疎植栽培(株間約2倍、掻き取り量約6割)については、標準栽培と同等の収量が得られることを明らかにした。また、携帯型植生指数(NDVI)センサが、輪作コムギの最適肥培管理のための生育調査に利用できる見通しを得た。
c) 乾籾を用いた水稲乾田直播栽培では、地表面まで水位の上昇が確認できたら入水を停止するという地下かんがいを数日おきに繰り返すことで苗立ちが安定することを明らかにした。「ほしまる」で乾籾播種を行う場合、播種から出穂晩限までに簡易有効積算気温1,100℃を確保できる地域が適地であることを示した。
合理的な資材の投入による土壌管理技術及び雑草管理技術に関しては、
北海道・東北地域において、
a) 地下水位制御システムを導入した灰色低地土圃場において、堆肥2t/10aを連用し、ダイズと水稲の作付割合を同程度とすれば、風乾土4週培養による可給態窒素100mg/kg程度は維持できることを明らかにした。
b) 深水管理を組み入れた除草剤低減雑草防除体系において、一発処理除草剤の除草効果が無処理の場合と比べて雑草量を5%以下に抑え込んだ場合にタイヌビエの埋土種子量が減少することを明らかにした。
c) 品種抵抗性を活用したいもち病に対する減農薬栽培技術の開発に関しては、圃場抵抗性遺伝子Pi39が導入された水稲品種「えみのあき」で無防除栽培を可能とした。
カテゴリ 病害虫 いもち病 乾田直播 管理技術 規模拡大 経営管理 栽培技術 雑草 直播栽培 除草 除草剤 飼料用米 水田 そば 大豆 抵抗性 抵抗性遺伝子 低コスト 土壌管理技術 なたね 農薬 播種 肥培管理 品種 防除 水管理 無コーティング種子 輪作 輪作体系

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