カンショ新栽培技術体系を核とした大規模畑輪作生産システムの確立

課題名 カンショ新栽培技術体系を核とした大規模畑輪作生産システムの確立
課題番号 2014025516
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 安達克樹
協力分担関係 鹿児島県
井関農機
松元機工
東罐興産(株)
鹿児島農総セ
宮崎県総合農業試験場畑作園芸支場
霧島酒造株式会社
南九州大学
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 カンショの効率的な育苗・採苗・定植システムに関しては、
a) 種イモ切断、種イモ萌芽、トレイへの伏せ込み、種イモの養液育苗、一斉採苗、調整選別、植え付け、慣行圃場管理、収穫からなる小苗体系について、トレイへの伏せ込み作業時間を除いた育苗に関わる作業時間が5時間47分/10aであったことから、トレイへの伏せ込み時間を加味しても、慣行体系に比べて大幅な省力化を実現できる可能性を示した。
b) 苗の強制落下のためのブロワと活着率向上のための灌水装置を装着した小苗移植機を用いる小苗植付技術の効率・精度は、作業能率が1.6時間/10a、機械的欠株率は約5%以下、枯死率は4%以下、活着率は90%以上であることを明らかにした。
c) 小型の種いもを横二分割してプラスチック容器で育苗して移植する容器苗移植栽培法をサツマイモ品種「べにはるか」に適用すると、親いも肥大は抑制され、慣行挿苗栽培に比べて子いも収量が1~2割向上し、面積当たり子いも個数は4~8割増加し、子いもが小いも化して消費者ニーズに合致するいもとなることを明らかにした。
露地野菜の機械化栽培技術の開発に関しては、カンショのサツマイモネコブセンチュウ抵抗性について、最近育成された品種を含めて、線虫汚染土壌を用いた簡易法を用いたレース検定を行い、その結果は、常法の検定法での結果とほぼ一致することを確認した。
耕畜連携に関しては、耕畜連携型のカンショ-露地野菜-飼料作物輪作体系の構築について、ホウレンソウの現地実証圃場での栽培では、無肥料では慣行と比べて約2割減収するが、リン酸及びカリを無施用とし窒素施肥量を慣行と同等とすれば慣行並の収量が得られる事例を見出した。モデル輪作体系において、カンショと飼料作物の栽培前を無施肥とする等、家畜ふん堆肥施用制御と化学肥料施肥削減により生産コストを削減できる施肥設計を行い、実証した。
暖地の低コスト・省力畑輪作システムの構築に関しては、
a) パリセードグラスの栽培方法に関しては、現地圃場において無施肥・無堆肥施用で収穫時期を遅らせる栽培法を試みたところ、土壌上層0~15cmのネコブセンチュウ密度は収穫時の圃場平均で0.1頭/20g土壌と低下させることができたが、一方、土壌下層のネコブセンチュウ密度は低下しなかったことと、収穫時期を遅らせたときの植物体の硝酸態窒素濃度は低下しなかったことについては、今後に課題が残った。
b) 農作業情報から機械作業上の改善すべき点を提示する手法については、パリセードグラスの収穫作業においてコンバインベーラーにGPSを装着し、刈り取り実作業時間と生草ロール排出時間の比率等の作業性データから現地圃場での作業時間と作業工程を予測して、作業間の連携による一体化を効率的に進めることができた。
カテゴリ 肥料 育苗 かんしょ 機械化 コスト 栽培技術 GPS 省力化 飼料作物 水田 施肥 抵抗性 低コスト 品種 ほうれんそう 圃場管理 輪作 輪作体系

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