課題名 | 草地の高度活用による低コスト乳生産と高付加価値乳製品生産技術の開発 |
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課題番号 | 2014025532 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
須藤賢司 |
協力分担関係 |
北海道大学大学院農学研究院 よつ葉乳業(株)中央研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2014 |
摘要 | 生産コストを現状から3割削減可能な低コスト乳牛飼養技術に関しては、 a) 開発した購入濃厚飼料給与量低減技術と晩秋期放牧期間延長技術の経済性評価を行い、前者では飼料費を21.8%、生乳生産費を7.5%削減できること、後者では搾乳牛40頭の放牧期間を約1か月延長可能で、労働時間58時間、生乳生産費1.8%を削減できることを示した。 b) 開発中の技術、これまでに開発した技術及び現地調査から、放牧と高栄養牧草サイレージを最大限活用する営農モデルのプロトタイプを構築し、技術の体系化により全算入乳生産費の1/4程度が低減する効果を試算した。 c) 放牧期間延長技術について、晩秋期放牧期間延長用としてチモシー採草地の2番草刈り取り後に備蓄した牧草の乳牛による利用率は約70%で、採食量は体重比1.4~2.0%と高いことを所内外で示し、実用性を証明した。また、放牧前備蓄草量から放牧延長日数の試算を可能にした。 d) 開発した放牧管理支援ツール用機器を取り付けた首輪を農家と公共牧場の放牧乳牛に装着し、耐久性や首輪の脱落等に関する実用上の問題がないことを現地実証した。また、牛の滞在場所や利用率の低い場所など、大規模放牧地の利用状況を提示した。 e) 高付加価値乳製品製造技術について、分析型パネリストによる放牧牛乳と舎飼牛乳の判別が可能であることを示した。また、濃厚飼料無給与で生産された放牧牛乳の特徴として、揮発性成分のジテルペノイド類が極端に高くかつラクトン類が少ない傾向にあることを明らかにし、若干の濃厚飼料給与による嗜好性の改善について検証する必要性を示した。 |
カテゴリ | 高付加価値 コスト 低コスト 乳牛 |