野菜におけるゲノム情報基盤の構築と利用技術の開発

課題名 野菜におけるゲノム情報基盤の構築と利用技術の開発
課題番号 2014025548
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 福岡浩之
協力分担関係 かずさDNA研
東大農
三重大
トヨタ自動車(株)
カネコ種苗(株)
理化学研究所
東北大学
前橋工科大学
名古屋大学
三重大学
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 汎用的なトマト及びナスのDNAマーカーセットの開発に関しては、
a) ナスにおいてトマト遺伝子との配列比較及び高密度マーカー連鎖地図との対応関係に基づき、ナスゲノムの概要配列とトマトゲノムとの間のマクロシンテニーを検出し、両種ゲノムの対応関係を明らかにするとともに、ナス全ゲノムの概要配列をデータベース化して公開した。
b) トマトのゲノム全体を網羅する52,425個のSNPを搭載するタイピングアレイを開発し、国内のトマトF1品種96品種の高精度な遺伝子型データを取得するとともに、その情報を育種プロセスで利用可能なPCRマーカーに変換したマーカーセットを開発した。
c) ナス暫定コアコレクションにおける遺伝子型を精査し、831個のSNPと50個のゲノムSSRからなるマーカーセットを構築した。
d) トマト品種群を材料とするゲノミックセレクション(GS)におけるマーカー数及び選抜対象個体数が選抜精度に与える影響を選抜モデルに基づくシミュレーションによって評価し、育種現場におけるGSの実行可能性を明らかにした。
e) 日欧品種交雑に由来するRILs及び国内F1品種96品種のトマト2集団について、それぞれ糖度・収量のGSモデルの構築と最適交配組み合わせの選定を行い、相互交配を実施した。
結果性等重要形質の遺伝解析と制御遺伝子の単離に関しては、
a) トマト単為結果性遺伝子pat-2と相互作用が想定される遺伝子を選定して共発現する遺伝子を選抜した。
b) 平成26年度に見出した2つの高温着果性QTLと単為結果性遺伝子pat-2が共存することで高温着果性がさらに向上することを明らかにした。
c) ナス単為結果性候補遺伝子Cop8.1の過剰発現体、及び発現抑制体の作出のための形質転換用コンストラクトを作成するとともに、同遺伝子の近傍領域に存在する4つの変異のそれぞれについて単為結果性系統の遺伝子型に固定した個体を選抜した。
d) 民間企業との共同研究により単離した新規の単為結果性原因遺伝子について確認し、原因遺伝子を確定した。
結果性等重要形質の機能解明に関しては、
a) 果実形成期において、オーキシン生合成酵素遺伝子SlTAR2が、オーキシンによる正の制御を受けると共にサイトカイニンの下流で働いていることを明らかにした。
b) チトクロームP450が主にオーキシンの下流で働き、ジベレリンやサイトカイニンと直接のクロストークは無いことを明らかにした。
c) チトクロームP450が果実形成期の細胞分裂調節に関与し、細胞数の制御によって果実肥大に影響していることを明らかにし、これが果実形成において他の因子の下流で最も直接的な制御因子であることを明らかにした。
カテゴリ 育種 施設園芸 単為結果 データベース DNAマーカー トマト なす 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる