健康機能性に関する成分分析法及び評価法の開発と標準化

課題名 健康機能性に関する成分分析法及び評価法の開発と標準化
課題番号 2014025603
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 八巻幸二
沖智之
協力分担関係 国立健康・栄養研究所
日本健康・栄養食品協会
大阪大学
熊本大学
筑波大学
大三島果汁工業
日本製粉
道立総合研究機構
青森県産技センター
愛媛県みかん研
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要  機能性成分の分析法の標準化に関しては、
a) 果実・野菜中のカロテノイド分析法について、7品目を用いた5試験所による室間共同試験を行い、分析法の妥当性を確認した。また、サツマイモ葉身中のカフェオイルキナ酸分析法について、分析法を最適化した後、標準作業手順書を作成し、室内再現性が良好であることを確認した。
b) 親油性酸素ラジカル吸収能(ORAC)測定法について、室間精度の向上を図る改良を加え、室内再現性が良好であることを確認した後、食品抽出液と抗酸化物質溶液を材料に用いた室間共同試験を行い、室間再現性を低下させる要因を明らかにした。
c) 一重項酸素吸収能測定法について、複数の機器メーカーのプレートリーダーで測定できるよう器具を改良した。
d) 食品凍結乾燥粉末から親油性・親水性抗酸化物質を抽出する方法を最適化し、ORAC法での評価による室内再現性と親油性・親水性抗酸化物質の回収率も良好であることを確認した。
e) ダイズ、ダイズ食品中のイソフラボン含有量測定法を改良し、室間共同試験によりその妥当性を確認した。
 機能性評価法の標準化に関しては、
a) 糖尿病モデルマウスにおいて、新規に見出したRAGE(糖尿病合併症発症に関わる受容体)結合因子であるヘモペキシンが血中へ、ナプシンAが尿中へ、従来のELISAでは検出限界以下のレベルで分泌されることを確認した。
b) RAGEの結合因子が認識する領域をこれまでより安定な分子として供給することに成功した。
c) 全反射顕微鏡法による終末糖化産物の定量化では、アミノ基修飾されたポリスチレンナノ粒子を用いることで糖化タンパク質量と拡散速度と比例する自己相関係数の減数係数との相関が高まるこを明らかにした。
 機能性成分や機能性評価値のデータベース化に関しては、
a) 疫学研究でのカロテノイド摂取量把握のため、妥当性が確認された分析法を用いて野菜・果実等の25品目に含まれる5種のカロテノイド類を定量し、品目によりカロテノイド含量の産地間差が異なることを明らかにするとともに、データベースに収載する基礎データを収集した。
b) リンゴの主要な4品種について4産地から入手してH-ORACを測定し、データベースに収載する基礎データを収集するとともに、リンゴの抗酸化能とプロシアニジン含量の相関性が高いことを3年分のデ-タから確認した。
c) 「ニュートリゲノミクス機能性評価データベース」では食品機能検索用データを追加更新し、遺伝子発現バンクGEOへ登録した。
d) ORAC値の国産ハーブの収穫時期による変動を検討し、ポリフェノール含量との相関性を明らかにした。妥当性が確認されたケルセチン分析法で北海道産タマネギ品種のケルセチン含有量を定量し、育成品種「クエルゴールド」が高ケルセチン品種であることを確認した。
e) 茶の主要カテキンであるエピガロカテキンガレートを添加した標準食をC57BL/6Jマウスに4週間摂取させた場合、1%含有食でも有害性は示さないことを確認した。
f) ホウレンソウの秋蒔き秋穫り栽培では、H-ORACは標準区で高いこと、またL-ORAC値は長期栽培区で高いことを確認し、栽培条件の違いによる抗酸化能の差異を明らかにした。
g) コムギのL-ORAC値はオオムギより高く、モチ性と低アミロースの品種・系統で高い傾向にあることを確認した。コムギのL-ORAC値はモチ性とデンプン合成に関与する遺伝子変異がある品種・系統で高いことを明らかにした。
h) 高カテキン緑茶「べにふうき」中のカテキン類は多様な調理品においても残存することを明らかにした。
i) コアコレクションとして選択されたナス、ハクサイのH-ORACを測定して、品目内での抗酸化能の差異を明らかにするとともに、データベースに収載する基礎データを収集した、
j) 宮城県産「とちおとめ」と「もういっこ」及び熊本県産青果物のH-ORACを測定し、収穫期による変動を明らかにするとともに、データベースに収載する基礎データを収集した。
k) サツマイモ葉身のカロテノイド含量は、葉色が紫の品種ほど多いことをを明らかにし、ルテイン含量とβカロテン含量には正の相関があることを見いだした。
l) 「農作物機能性成分データベース」のプログラムの脆弱性対策を行うとともに、データの追加拡充し、収載情報を10品目14成分とした。
カテゴリ いちご 乾燥 機能性 機能性成分 栽培条件 大豆 たまねぎ データベース なす はくさい 評価法 品種 ほうれんそう りんご

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる