野生鳥獣モニタリングシステム及び住民による鳥獣被害防止技術の確立

課題名 野生鳥獣モニタリングシステム及び住民による鳥獣被害防止技術の確立
課題番号 2014025623
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 百瀬浩
江口祐輔
協力分担関係 (公財)神津牧場
茨城県農業総合研究センター
徳島県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
埼玉農総研セ
美郷町
千葉県
福島県
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 IT技術を活用したモニタリングシステム及び野生鳥獣の侵入防止対策技術に関しては、
a) 過年度に開発した「防鳥網の簡易設置技術」をもとに3県で現地試験を行い、樹高3.5m程度の果樹にも設置できる技術(従来は2m)を開発して暫定版マニュアルを作成した。
b) 飼育カラスを用いて横方向からの侵入阻害試験を行い、25cm間隔のテグス設置で侵入を防げることを明らかにした。これを元に新しい畑作物カラス対策用テグス設置技術を考案し、茨城県農業総合センターのレタス圃場及びハクサイ圃場に設置して実証した。
c) 過年度に実施したイノシシ、サル、シカ、ハクビシン等の登坂試験の成果を現場に応用するため、市販の素材を用いた行動制御板及び行動制御シートを検討して、埼玉県内の2か所で現地試験を行い、獣類の登坂を阻害する効果を確認した。
d) 電気柵を通り抜けることを学習したイノシシに対して、イタリアンライグラスで誘引し感電させることで柵の効果を取り戻せるか試験したところ、処理後は侵入しなくなることを確認した。原木シイタケの現地圃場でシイタケ原木(ホダ木)に通電することで、サルに電気ショックを与えることができ、シイタケの被害も軽微となることを確認した。
e) イノシシは、設置ミスをしたワイヤーメッシュ柵への侵入経験後、より多く侵入を試みるようになるが、侵入経験後であっても適切に設置した柵は突破できないことを飼育イノシシを用いて明らかにした。
野生鳥獣による農業被害発生予測技術と対策支援ツールに関しては、
a) 有害獣5種(ニホンジカ、カモシカ、イノシシ、ニホンザル、ツキノワグマ)の分布拡大予測モデルを1978年と2003年の分布調査結果を元に作成した。また、地域住民がモバイル端末等を使って必要な情報を入力、共有、閲覧できるウェブGISベースの鳥獣害対策支援ツールを開発した。
b) 関東地域内の3市町村でイノシシ捕獲数と農作物被害、捕獲に用いた餌、設置方法との関連を調査したところ、捕獲効率の高い習熟者は箱罠用の餌として家畜飼料や調味料系物質を使う割合が高いこと、林外に設置した箱罠の捕獲実績は低いことなどを明らかにした。
地域が主体的に取り組める鳥獣被害防止技術に関しては、ライムギをイタリアンライグラスに混播してもイノシシによる被害割合は高く、被害抑制効果がないことを野外の2ha規模の試験により明らかにした。
カテゴリ イタリアンライグラス 管理技術 しいたけ シカ 鳥獣害 はくさい モニタリング レタス

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