メタボローム解析やエンドファイト利用による作物の養分循環機能活用生産技術の開発

課題名 メタボローム解析やエンドファイト利用による作物の養分循環機能活用生産技術の開発
課題番号 2015027822
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
協力分担関係 鹿児島大学
佐賀大
東京農工大
京都農技セ生資セ
福島県農業総合セ
朝日工業
龍谷大
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 エンドファイトの共生による窒素固定の制限要因と活用条件の解明に関しては、_x000D_
a) 三要素を標準施用した淡色黒ボク土水田では、エンドファイトBacillus pumilus TUAT1株を水稲苗に接種すると、平成26年度と同 様に出穂期の窒素吸収量、茎数が有意に増加し、収量が約20%増加することを認めた。_x000D_
b) 上記と同様の試験を灰色低地土水田で実施したところ、施肥窒素7kg/10a区では接種効果(茎数、窒素吸収量の増加)は認められなかったが、同5kg/10aでは認められ、施肥窒素供給量の影響を受けることを明らかにした。_x000D_
c) 圃場に3年間埋設した重窒素標識牛ふん堆肥添加土壌を、塩化カリウム溶液、リン酸緩衝液、水酸化ナトリウム溶液の順に抽出力を強くして逐次抽出処理後、各抽出画分の残存重窒素を求めた結果、堆肥中の有機態窒素の多くは、土壌中で固相に速やかに固定され、難分解性となることを見出した。_x000D_
d) これまでの結果をまとめて、牛ふん堆肥中の有機態窒素(主にタンパク質態)は、腐植酸様物質と結合していること、及び施用後 、土壌固相に固定されることが、難分解性の分子機構であると推定した。_x000D_
メタボローム解析を用いた栄養・ストレス診断及び品質評価技術の開発に関しては、_x000D_
a) リンゴの貯蔵(CA貯蔵、大気貯蔵)中の褐変果の揮発性成分プロファイリングにより、2-メチル酪酸メチルなどが、褐変果の診断 指標のバイオマーカーとして有望であることを見出した。_x000D_
b) みつ入りリンゴの高い嗜好性は、みつ部位の低酸素条件により集積するエチルエステル類に起因するフローラルやスイートな香味 特性によることを明らかにした。_x000D_
c) ミズナの風味は、堆肥施用により、「辛み」や「苦み」が減少すること、及び「辛み」の減少はイソチオシアネートなどの減少、 「苦み」の減少はグルタミンなどの増加によることを明らかにした。_x000D_
d) カボチャの貯蔵性診断では、水溶性成分プロファイリングにより、バイオマーカーとしてアラビノースとガラクトースを選定し、 さらにこれら成分の酵素キットによる簡易分析により貯蔵性が診断できることを示した。_x000D_
e) エチレン前駆体分解能を示すエンドファイトの接種により、ニンジン葉中の「緑の香り成分」やセスキテルペンなどの害虫や天敵 の誘引・忌避に関連する揮発性成分が減少することを明らかにした。_x000D_
f) 開発中のホウ酸架橋率を指標とするホウ素欠乏診断法について、各種作物に適用した結果をもとに、ホウ素欠乏診断基準及びホウ 酸架橋率分析手順を取りまとめた。_x000D_
g) 平成25年度までに開発した化学発光測定法は、根から漏出した過酸化水素とリグニン類との反応による化学発光を計測しているこ とをコムギ種子根で確認し、同法を作物特性の一つである根圏酸化力のリアルタイム評価法として利用可能なことを示した。_x000D_
カテゴリ 害虫 香り成分 かぼちゃ 水田 水稲 施肥 にんじん 評価法 みずな メタボローム解析 りんご

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる