課題名 | セルロース系バイオマス資源作物の作出と低コスト生産技術の開発 |
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課題番号 | 2015027858 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
協力分担関係 |
北海道大 東海大 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2015 |
摘要 | バイオ燃料変換技術に対応したセルロース系バイオマス資源作物の選抜や改良に関しては、 a) エリアンサス栄養系繁殖品種「JEC1」の3年目乾物収量は2.75t DM/10aがえられ第1号品種「JES1」に続く第2号品種として平成28年1月28日出願公表された。エリアンサスでは多収が期待できる2系統を、ススキでは早生の「農研1」を有望系統として選抜した b) 寒地型資源作物に関して、オ-チャ-ドグラス極晩生バイオマス候補系統「北育100号」、「北育101号」、「北育106号」及び地下茎型マメ科牧草ガレガ「北育1号」、「北育2号」の修了生を明らかにした。ソルガムに関しては、高糖性bmr(低リグニン変異)「九 州交6号」の有用性を確認した。 c) パーティクルガン法を用いたカルスへの遺伝子導入法についてエリアンサスでトランスジェニックの根が得られた。また、葯の花 粉由来カルスからの植物再生において、系統「IK3-46」が最も高い再分化能を有することを明らかにした。 エリアンサス及びススキ類の持続的な低コスト栽培技術の開発に関しては、 a) エリアンサス及びススキの種苗生産、低コスト栽培、効率的な機械収穫、貯蔵ロスの少ない貯蔵、原料を周年供給する一連の技術 体系を開発した。さらに、バイオマス原料の生産コストを6円/乾物kg程度と試算し、これを原料とする燃料ペレットの熱を利用するエネルギ-の地産地消は経済的に有利であることを示した。 b) 全国20ヵ所の実証栽培から、エリアンサスの越冬性や地域適応性を評価するとともに、栽培1年目の雑草競合回避の重要性、大苗利用の有効性、ジャイアントミスカンサスの過湿条件への適応性を確認し、エリアンサスとススキの栽培マニュアルを作成した。 c) エリアンサス栽培が根圏表土に与える影響は、堆肥連用とそれ以外で傾向が異なるが、減少傾向にある全窒素・全炭素においても その程度は小さく、エリアンサス収穫による表土の養分収奪は定植後6年間においては限定的であること示唆した。 |
カテゴリ | 病害虫 寒地 コスト 栽培技術 雑草 ソルガム 低コスト 低コスト栽培 繁殖性改善 品種 |