未利用有機質資源のエネルギー変換システムの開発

課題名 未利用有機質資源のエネルギー変換システムの開発
課題番号 2015027859
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
協力分担関係 太陽工業株式会社
九州産廃
MIS株式会社
オーシャンテックオレンジLLC
筑波大学
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 未利用地や耕作放棄地におけるバイオマス資源作物の持続的安定生産技術に関しては、エタノール蒸留廃液と生ゴミを混 合したメタン発酵消化液について、ソルガムやダイコン、枝豆等の野菜類で窒素肥料の代替利用ができることを明らかにした。また、茨城県の野菜栽培の実態に合わせ、メタン発酵消化液を水稲と畑作で通年利用するための液肥散布時期一覧を策定した。
稲ワラ等未利用資源の収集・運搬・調製・貯蔵システムに関しては、
a) 飼料用米稲ワラを自脱コンバイン用稲ワラ圧砕装置で処理し、食用水稲と同様に乾燥日数を1日短縮できることを明らかにした。また、回収した稲ワラをエタノール用に原価で2/3を飼料用に1/3を販売することにより回収システムの収益性が確保できることを明らかにした。
b) 開発した糖化技術CaCCO法に対応するとともに乾燥稲ワラ以外に水分30%程度の低水分稲ワラも利用する回収システムとし、さらに稲ワラの回収期間を9月~1月としたことにより、エタノール原料用稲ワラの回収コストは乾物kg当たり7円以下と目標価格を大幅に下 回ることができた。

未利用有機質資源を工学的にエネルギー変換・利用するシステムの構築に関しては、
a) ロータリキルン式バーナー用に木質チップの定量供給機を開発し、切削チップを25mmの角網目で篩い選別することにより定量供給 を可能とした。また同バーナーで木質ペレットと木質チップでの燃焼試験を実施し、石油バーナー並みの1,000℃以上の燃焼温度維持 する制御法を明らかにした。
b) 燃料製造に関しては、植物工場の作物残さの燃料利用性、木質チップの静置乾燥条件汚泥堆肥と木質チップを混合燃焼する条件を 明らかにした。また、安価な薪ボイラーで木質ペレットや草本系ペレット燃料を燃焼する技術を開発した。
廃植物・動物油からの液体燃料製造技術の実用化に関しては、過熱メタノール蒸気法による燃料製造については、ジャトロファを原料にバイオディーゼル燃料製造した際のLCA評価を行うとともに、過熱水蒸気による油脂分解(加水分解)の可能性、並びに変換装置内に 邪魔板を設けメタノールの接触効率を上げることにより反応効率を5倍以上に向上できることを明らかにした。
藻類バイオマス生産技術の開発に関しては、固液分離処理を行った生ごみ+豚尿のメタン発酵消化液を用い、藻類培養のための希釈倍率等の培養条件を明らかにした。また、乾燥藻類について浮遊外熱式ガス化法(農林バイオマス3号機のガス化技術)によるエネルギ ー変換試験を行い、きわめて反応性が良いこと、発生ガスにはH2、CO以外にメタンやエチレンが含まれ発熱量が高いことから発電用のガス原料として適していることを明らかにし、さらにガス化の最適条件を明らかにした。
カテゴリ 乾燥 コスト 飼料用米 飼料用作物 ソルガム だいこん 未利用資源 メタン発酵消化液 野菜栽培

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