課題名 | 家畜疾病の病態解明による疾病制御及び発病監視技術の開発 |
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研究機関名 |
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生部門 病態研究領域 |
協力分担関係 |
民間(2) JA全農飼料畜産中央研究所 NOSAI道東 公設試験研究機関(6) (国研)産業技術総合研究所 (国研)理化学研究所 大学(10) |
研究期間 | 2016-2020 |
年度 | 2020 |
摘要 | 乳房炎治療・予防薬について、糖鎖フリーのウシ顆粒球マクロファージコロニー刺激因子は乳房炎治療効果がやや高いことを見出した。乳房炎ワクチンについて黄色ブドウ球菌(SA) 菌体抗原とナノゲルを組み合わせた鼻腔接種に加えて、SA 菌体抗原の皮下接種を行うことで乳汁中の特異抗体が上昇することを明らかにした。乾乳軟膏は乾乳時に乳房内感染のある乳房には必要な薬剤であるが感染のない乳房には不要であることを示した。この他、乳汁を小型のパルス核磁気共鳴装置で計測することで乳房炎を簡便かつ迅速に診断する方法についてPCT 出願した。豚レンサ球菌症の免疫組織化学法について、野外例によりその有用性を実証した。鶏貧血ウイルスの実験感染により病原性を明らかにし、免疫組織化学的検出法が適用可能であることを実証した。その他、バーチャルスライドシステムを用いた病理研究や病性鑑定等に活用しうる家畜疾病の病理組織画像データベースを作製した。 生体センシング技術について、豚の肺炎実験モデルを用いて耳標型音声センサで呼吸音等を収録して脈拍や呼吸数の変化を検出する成果を得た。耳標型音声センサを装着した子牛で体内伝導音から心拍と呼吸を抽出できる可能性を示した。体表温と加速度を計測可能な多機能尾部センサを用いて、行動の制限されるストール飼育下においても高感度(90%以上)に発情検知可能なアルゴリズムを開発した。動画解析は牛のストール飼育下においても高感度に発情検知が可能であり、多機能尾部センサデータと併用することで飛躍的に発情検知精度(81%)が改善されることを示した。この他、ルーメンセンサについて電極の長寿命化に成功し、多機能尾部センサ豚での有用性を確認した。牛の腟温及び腟内 pH を連続的に計測可能な無線多機能腟内センサを開発し、発情期の腟温と腟内 pH の特徴を明らかにした。 |
カテゴリ | センシング データベース 鶏 豚 薬剤 |