課題名 |
林木の生長・分化の制御に関与する細胞壁等因子の解析と機能解明 |
課題番号 |
2002003230 |
研究機関名 |
森林総合研究所
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研究分担 |
森林総合研究所 樹木生化学研究室長
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研究期間 |
継続2001~2005 |
年度 |
2002 |
摘要 |
B(-)とB(+)の細胞壁の分析を行い、RG-IIを単離し、その構造解析を行う。B(-)カボチャに安定同位体を与え、その吸収とRG-IIへの取り込みを測定する。ペクチンから酵素糖化等によりオリゴ糖を調製し、生理活性テストを行い、機能性オリゴ糖を単離する。ガラクタン、アラビナン分解酵素の精製を行うとともに酵素の特性を解明する。その結果、ホウ素を含む培地と含まない培地で栽培したカボチャ芽生えより、細胞壁を調製し、ラムノガラクツロナンII(RG-II)の化学構造を比較したところ、両者の構造が同一であることが明らかになった。また、ホウ素を含まない培地で栽培したカボチャに安定同位体を与え、その吸収とRG-IIへの取り込みを測定した。ホウ素が供給されると、ホウ素はRG-IIと結合してRG-II二量体を形成し、ペクチンの架橋がおこり、細胞壁が正常な形態になることを証明した。必須微量元素ホウ素の機能がペクチンの架橋形成による細胞壁の構造安定化にあるという知見は、ホウ素肥料の施肥・管理指針の作成に重要である。ペクチンから酵素糖化等によりオリゴ糖を調製し、生理活性テストを行い、機能性オリゴ糖を単離した。キシロガラクツロナンをドリセラーゼで処理し、得られたキシロガラクツロナンオリゴ糖を分析した結果、重合度の異なるキシログルカンオリゴ糖が含まれており、生理活性テストによる機能性オリゴ糖単離に向けた準備が出来た。ガラクタン、アラビナン分解酵素の精製を行うとともに酵素の特性の解明を進めた。3種類のクロマトグラフィーを用い、ギンドロ培養細胞由来のガラクタン分解酵素の精製を進め、最終的に得られた酵素画分の特性を調べた結果、数種類のタンパク質が含まれることがわかった。
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カテゴリ |
肥料
かぼちゃ
機能性
施肥
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