課題名 | 増養殖対象種の栄養代謝機能の解明と飼養技術の開発 |
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課題番号 | 2002003256 |
研究機関名 |
水産総合研究センター |
研究分担 |
水産総合研究センター 養殖研究所 栄養代謝部 栄養研究室 水産総合研究センター 養殖研究所 栄養代謝部 飼料研究室 水産総合研究センター 養殖研究所 栄養代謝部 代謝研究室 水産総合研究センター 中央水産研究所 生物機能部 分子生物研究室 水産総合研究センター 中央水産研究所 利用化学部 機能特性研究室 水産総合研究センター 養殖研究所 繁殖部 初期発育研究室 水産総合研究センター 養殖研究所 遺伝育種部 育種研究室 水産総合研究センター 北海道区水産研究所 海区水産業研究部 海区産業研究室 |
研究期間 | 継続2001~2005 |
年度 | 2002 |
摘要 | (1)栄養代謝機能の解明:トラフグのゲノムバンクから、骨格発生に関わると考えられる主要な遺伝子の塩基配列を検索し、発生過程及び組織別の発現プロファイルを作製した。魚類では、脊索の細胞が椎体の骨化に関与し、椎間板様組織は椎体の骨化の制御にも重要な役割を果たしていた。フグゲノムのデータベースを検索した結果、胃腺特異的なタンパク質分解酵素であるペプシノーゲンをコードする遺伝子断片が得られた。この遺伝子は、皮膚で発現していたが消化器官では発現していなかった。また、本来胃で機能する酵素がフグでは皮膚で発現するという特異な現象が発見された。マガキのグリコーゲン蓄積は10月から11月に、また成長および成熟は3月から5月にかけて大きく進んだ。マガキのインスリン関連ペプチド遺伝子は成長および成熟の進む時期に発現が強くなり、グリコーゲン蓄積が進む時期には弱いことを確認した。(2)飼養技術の開発:ウナギ仔魚を冷凍サメ卵ペースト含有飼料で日齢250前後の変態間近と考えられる全長50-60mmまで成長させた。シラスウナギは日齢0の人工ふ化仔魚と比較すると水分が少なく粗タンパク質含量が高いが、蛋白質構成アミノ酸の組成には差がなかった。クルマエビはアオイソメ給餌で催熟誘発されるが、アオイソメ生餌のカロリー量は配合飼料より低いことから、誘発効果は摂取した栄養(カロリー量)が原因ではないことが示唆された。クルマエビの産卵は、イソメ生餌給餌区で最も早かった。ヒラメでマイクロサテライトDNA家系判別が有効であることを確認した。成長のよい個体を選別して育種する場合、成長がよい個体は栄養学的指標もよいことを明らかにした。自発摂餌条件下では必須アミノ酸過剰の精製飼料ではニジマスの摂餌や成長が劣り、アミノ酸強化によっても改善されなかったが、手撒き給餌条件下では強化によって飼育成績が改善された。自発摂餌式給餌機で交配種のニジアマ、ニジイワやホウライマスやイワナの稚魚の成長試験を行ったところ、それぞれの特徴を敏感に反映した成長結果が得られた。未利用海藻であるアイヌワカメのアルギン酸をベースに野草・海藻を主原料とした飼料を製法や形状に改良を加えながら試作し、稚ウニや稚アワビに対する餌料効果を調べたところ、生のコンブに匹敵する殻径・殻長の成長が認められた。 |
カテゴリ | あま 育種 データベース |