課題名 | g.自給飼料の高度利用による高泌乳牛の精密飼養管理技術と泌乳持続性向上技術の開発 |
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課題番号 | 200709501 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,自給飼料酪農研究チーム |
協力分担関係 |
酪農学園大学 産業技術総合研究所 北海道大学 (独)家畜改良センター |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2007 |
摘要 | 1)ホルスタイン種乾乳牛(乾草の自由採食下)におけるNa/モノカルボン酸共輸送体遺伝子(SMCT1)発現量は、第一胃および回腸部で高く他の消化管では低かった。また、第一胃壁の上皮組織は、背嚢部より第一胃液に常時浸かっている腹嚢部で発達しており、第一胃壁におけるSMCT1発現量も腹嚢部でより高かったことから、牛の主要なエネルギー源である短鎖脂肪酸の第一胃における吸収機序にはSMCT1が関与していることを明らかにした。2)乳牛の成長ホルモン受容体遺伝子の発現は泌乳時期によって異なり、さらにその成長ホルモン受容体DNAの一塩基変異が、泌乳初期の乳量増加速度に関与していることを明らかにした。また、乳牛の初代培養乳腺上皮細胞および乳腺上皮細胞株を用いた培養から、泌乳持続性に関与する因子とされるラクトフェリンの合成は、プロラクチンで亢進されることを見出した。3)乾乳期間を慣行(60日)の1/2(30日)に短縮すると、泌乳初期の乳生産は抑制されるが、分娩後の飼料摂取量に差がなく、泌乳前期のエネルギー充足率が約13%改善され、体脂肪の動員も少なくなることを確認した。4)初期乳量(20~50日)および最盛期乳量(50~80日)が低く、泌乳中後期の乳量が高い乳牛ほど、中後期のBCSの回復が良く泌乳中後期の泌乳器病の発症率が少ないことを明らかにした。5)細断した飼料用とうもろこしに濃厚飼料を混合し、泌乳牛用の飼料成分組成に調整した細断型ロールベールラップサイレージは、発酵品質が良好で、ラップ開封後1週間は発熱もなく、好気的安定性に優れていた。 |
カテゴリ | 飼育技術 飼料用作物 とうもろこし 乳牛 輸送 |