県産農畜産物の消費拡大に向けた流通戦略の構築(赤笹シャモ地鶏の産肉性の向上)

課題名 県産農畜産物の消費拡大に向けた流通戦略の構築(赤笹シャモ地鶏の産肉性の向上)
研究機関名 山形県農業研究研修センター畜産研究部
研究分担 肉畜研究科
研究期間 完H14~15
年度 2003
摘要 目的:「美味しさ」に対する消費者ニーズの高まりに対応して、鶏肉においても新たな商品開発や流通システムの構築が必要となっている。このため、コクのある味で定評のある「赤笹シャモ」を活用して、食味や肉質に優れかつ特定JAS規格にも適合する地鶏を作出し、本県特産地鶏としての商品性を確立しながら県産農畜産物の評価向上と消費拡大の推進に資する。方法:(1) 供試鶏 (2) 飼養管理4週齢から試験終了まで開放平飼い鶏舎で飼育。飼料は餌付けから3週齢まで市販の肥育前期用飼料(CP22%,ME3100kcal/kg)、3週齢以降試験終了まで肥育仕上用飼料(CP17%,ME2980kcal/kg)を不断給餌。(3) 実証飼育試験供試鶏はBPRを母鶏としたもの。飼料は、A~C農場については当畜産研究部と同一飼料、D農場は独自購入飼料を不断給餌。飼育開始は32~33日齢。結果の概要:(1) 白色プリマスロックを母鶏とした場合、13週齢で生体重が雄 2,909g、雌 2,180gに到達し、良好な発育を示した。しかし、母鶏として求められる産卵能力が低く(産卵率約20%)、組み合わせる品種としては実用的ではなかった。(2) 横斑プリマスロックを母鶏とした場合の成績(表1~3)1) 生体重は19週齢で雄 2,942g、雌 2,089gであった。16週齢を超える頃から雄雌とも増体が鈍化する傾向にあった。また、雄と雌の体重差が比較的大きかった。2) 19週齢時でと殺したときの正肉重量は雄 1,237g、雌 859g、生体歩留りは雄40.5%、雌39.5%であった。この結果、正肉1kg当たり飼料費は雌の方が77円高くなった。3) 筋肉中遊離アミノ酸については、呈味によりグループ分けし一部の市販肉と比較すると、ムネ肉において旨味系アミノ酸(特にグルタミン酸)の組成割合が有意に多かった。モモ肉においてはほぼ同等であった。4) 実証飼育試験の結果、発育性の面では各農場においてほぼ同等の成績であったが、給餌管理技術等の差により、飼料要求率や飼料費に開きがみられた。(3) 本県特産地鶏作出のための母鶏としては横斑プリマスロック(産卵率約65%)が適しており、地鶏肉は旨味系アミノ酸の組成割合が比較的多いという特徴を有する。また、呈味成分や経済性等を勘案すると、出荷の目安は140日齢で雌雄平均体重2.5kgと判断される。成果の活用面と留意点:当該品種の組み合わせにより、特定JAS規格に適合する地鶏生産が可能である残された問題とその対応:(1) 地鶏の肉質特性を活かした調理法の検討とその情報提供。(2) 地鶏生産に適した飼料原料の構成と栄養水準の検討。(3) 地鶏の産肉能力の維持・向上を図るため、父鶏(二元交雑鶏)については、閉鎖群による世代更新を行いながら増体及び鶏冠を選抜基準とした改良を進める。また母鶏の横斑プリマスロック種については、産卵率及び増体を選抜基準とした改良を進める。
研究対象
戦略 畜産
専門 育種
部門
カテゴリ 育種 管理技術 飼育技術 出荷調整 消費拡大 品種 もも 良食味

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