大吟醸用酒米新品種候補「広系酒29号」

タイトル 大吟醸用酒米新品種候補「広系酒29号」
担当機関 広島県立食品工業技術センター
研究期間 1998~1998
研究担当者 土屋隆生
伊藤夫仁
浦野光一郎
手島義春
勝場善之助
土屋義信
土居嘉明
発行年度 1998
要約 葯培養により、大吟醸用酒米新品種候補「広系酒29号」を育成した。「山田錦」よりも5日程度早生で、短稈化して耐倒伏性を強化した。県内の内陸冷涼~温暖地帯に適する。品質・醸造特性は「山田錦」に類似し、良い。
背景・ねらい  広島県は八反系と雄町系の酒米を有している。しかし、これらの品種は心白が大きく高度精白が困難であることから、県内醸造メーカーは広島県に適応性を有する高度精白可能な「山田錦」タイプの県独自品種開発に強い期待を抱いている。これらの要望に応えるべく「山田錦」の早生・短稈化を目的に、育成を進める。
成果の内容・特徴
  1. 平成2年に「中生新千本」を母、「山田錦」を父として交配し、 F1世代で葯培養を行った。平成11年度から普及地域を限定した準奨励品種として使用する。
  2. 出穂期、成熟期は「山田錦」より約5日早い。生態的には「改良雄町」と同熟の中生の中に属し、標高350m以下の県内内陸冷涼地帯以南で栽培可能である(表1)。
  3. 稈長は「山田錦」より10cm程度短く、耐倒伏性を強化している。草型は穂重型で、 「改良雄町」並びに「山田錦」に比較して穂数はやや少ないが、1穂籾数が多い(表1)。
  4. 収量性は「山田錦」よりやや低く「改良雄町」並である(表1)。
  5. 玄米品質は「山田錦」に類似し、検査等級も良好である。大粒タイプに属するが、千粒重は「改良雄町」並で、「山田錦」よりは1g程度小さい(表1)。
  6. 現地試験の結果から、いもち病抵抗性は「山田錦」に比べ強い(表1)。
  7. 県立食品工業技術センターの調査では、粗蛋白含有率は「山田錦」よりも低く、他の醸造特性についても良好である(表2)。酒造組合員によるきき酒の結果、香り・味共に「山田錦」と同等の評価を得ている。

成果の活用面・留意点
  1. 普及対象地域は双三郡三和町、高宮町、東広島の酒米栽培地帯に限定し、良質酒米の生産を図る。普及予定面積は当面50haを目標とする。
  2. いもち病に関しては、基幹防除の徹底に努める。
  3. 耐倒伏性は強化されているが、玄米の低蛋白を維持するため多肥栽培は避ける。
図表1 210675-1.gif
図表2 210675-2.gif
カテゴリ 病害虫 いもち病 酒造好適米 新品種 抵抗性 品種 品種開発 防除

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