水稲「あきたこまち」の奨励品種採用

タイトル 水稲「あきたこまち」の奨励品種採用
担当機関 奈良県農業試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者 山本卓司
杉山高世
浅田幸男
発行年度 1999
要約 「あきたこまち」は、山間向き奨励品種「ハナエチゼン」と同熟期の極早生で、いもち病抵抗性はやや劣るが、食味が優れているので、山間地帯(標高300m以上、いもち病常発地を除く)を対象に奨励品種に採用する。
背景・ねらい  水稲の山間地帯向き県奨励品種は極早生の「ハナエチゼン」、早生の早の「ひとめぼれ」、早生の晩の「アキツホ」がある。「ハナエチゼン」は収量性がよく、短稈で耐倒伏性が高く、栽培適性に優れているが、食味が十分ではない。近年、新食糧法が施行され、米を取り巻く情勢が急激に変化してきたことに伴い、食味が優れ、市場流通性がある極早生品種が強く要望されている。
成果の内容・特徴
  1. 熟期区分は、極早生で、出穂期・成熟期は「ハナエチゼン」と同時期である(表1)。
  2. ㎡当たり穂数はやや少ない。稈長は「ハナエチゼン」より6~7㎝長く、耐倒伏性は劣る。収量性は「ハナエチゼン」の99%で、同程度である(表1、2)。
  3. 苗丈は「ハナエチゼン」より低く、葉色は幼穂形成期でも濃い(表1)。
  4. 「ハナエチゼン」より良食味である。粒大はやや小で、千粒重は「ハナエチゼン」より小さい。外観品質は同程度である(表2、3)。
  5. いもち病については「ハナエチゼン」より弱い(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 適応地帯は県山間地帯(標高300m以上)で、普及見込み面積は500~600ha。
  2. 育苗期の苗丈は低いので、過灌水・加温処理などによって草丈を無理に伸ばさない。
  3. ㎡当たり穂数は少ないので、栽培管理に注意して茎数確保に努める。
  4. 穂肥の施用時期は、幼穂形成を確認して、判断する。
  5. いもち病に対する圃場抵抗性は「ハナエチゼン」より弱く、耐倒伏性も弱いので、いもち病の適期防除を徹底するとともに、多肥栽培を避け、適正な施肥管理に努める。いもち病常発地には作付しない。
  6. 耐穂発芽性は強いが、良質米生産のため、適期刈取を励行する。また、種子の休眠性が強いので、催芽前の浸漬を十分に行う。

図表1 210899-1.jpg
図表2 210899-2.jpg
図表3 210899-3.jpg
カテゴリ 病害虫 育苗 いもち病 栽培技術 水稲 施肥 抵抗性 品種 防除 良食味

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