遠隔地のフィールドサーバに対する簡便で安全なデータ収集技術

タイトル 遠隔地のフィールドサーバに対する簡便で安全なデータ収集技術
担当機関 (独)農業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2001~2003
研究担当者 深津時広
平藤雅之
木浦卓治
発行年度 2002
要約 VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を用いた広域ネットワーク構築技術により,ADSL,CATV,Air-H"等の既存の常時接続回線を利用して世界各地のフィールドサーバ群を統合管理し,自動巡回ソフトによって観測データをデータベース化できる。
キーワード フィールドサーバ,VPN,ゲートウェイ,セキュリティ
背景・ねらい 各地に多数設置されたフィールドサーバの観測データを統合化して研究や栽培管理に利用するためには,すべてのフィールドサーバがインターネットに安全に常時接続され,データを自動収集し続ける必要がある。しかし,利用できるインターネット回線はADSL,CATVなど地域によって異なり,また農業団体・企業においてはセキュリティ対策上,フィールドサーバをイントラネットへ接続できない場合が多い。そのため,いかなる状況においてもフィールドサーバを安全かつ安定的に接続できる広域ネットワーク構築技術が必要である。また,フィールドサーバをトレーサビリティシステムに利用する場合やフィールドサーバのホットスポットで誰もがインターネットを利用できるようにする場合,データ改竄や不正アクセスを防止する必要がある。
成果の内容・特徴 1.
各地のフィールドサーバのデータを自動収集し,データベース化(形式はXML)するソフト(巡回エージェント)を開発した。VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を利用して,多数のファイアーウォールを越えて巡回エージェントと各地のフィールドサーバを安全(セキュア)に接続することができる。フィールドサーバがCATV等のプライベートネットの内部にあっても,フィールドサーバ・ゲートウェイがVPNサーバ(OpnenVPN)への接続を自動的に行うため簡便で安定したVPN接続が可能である。ADSL,Air-H"等のダイナミック・グローバルIPの場合,市販のVPNルータ及びダイナミックDNSの利用によってVPN接続が簡単にでき,その接続を長期間安定的に維持できる(図1)。
2.
従来のトレーサビリティシステムはデータの改竄に対して脆弱であるが,本技術によって現場発生データを生産・流通の当事者ではなく公的機関や消費者,第3者機関が直接管理することができる。これにより,セキュアなトレーサビリティシステムを構築できる。
3.
現在,中央農研(5基),北海道・芽室(4基),栃木県那須(1基),米国Kona(3基)にフィールドサーバが設置され,本方法によってデータの自動収集が行われている。これらのデータはWebサーバ上及びMetBroker経由で簡単に閲覧や利用ができる(図2)。
成果の活用面・留意点 グローバルIPが利用できるADSLでは市販のVPNルータ(ヤマハのRTW-65bなど)でVPN接続できるが,CATVではプライベートIPであるためフィールドサーバ・ゲートウェイ(OpenVPNをインストールしたLinuxマシン)が必要である。
図表1 211163-1.gif
図表2 211163-2.gif
カテゴリ 栽培技術 データベース

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