タイトル |
キャベツの葉を傷つけない追肥作業ユニット |
担当機関 |
(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 |
1999~2003 |
研究担当者 |
細川 寿
松﨑守夫
高橋智紀
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発行年度 |
2003 |
要約 |
2条植のキャベツの畝中央に追肥を高能率で行うことができる作業ユニットである。肥料出口部オープナを電動シリンダで上下に調整することにより、畝表面直下の位置に施用できるため、葉で覆われた状態でもキャベツの葉を傷つけることがない。作業能率は人力の2~3倍に向上し、約0.8h/10aである。
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キーワード |
追肥、野菜、キャベツ、重粘土転換畑、畝
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背景・ねらい |
北陸重粘土転換畑におけるキャベツ作では、中耕培土作業は行われないことが多く、追肥位置は、2条植えの場合畝中央である。追肥時期は、畝表面がキャベツに覆われている場合が多く、その時は人力で葉をよけながら追肥作業を行うため、作業能率が低いのが現状である。そこで、2条植えキャベツの畝中央に連続的に追肥を行うことができる作業技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 追肥作業ユニットは、施肥ホッパ、接地駆動輪、上下可動式の肥料出口部オープナ等で構成されている。ユニットをクローラ運搬車等に搭載することにより、キャベツの葉を傷つけることなく、2条植えの畝中央に施肥することができる(図1、表1)。肥料の繰り出しは、接地駆動輪で行う。施肥ホッパ容量は約36リットル(配合肥料約37kg)であるため、40kg/10aの追肥量の場合、1回の投入で約9aの施肥が可能である。
- 肥料出口部オープナ先端は、土を掘り、キャベツの葉を分けるためにくさび状の形になっている。また、オープナの前方底面は、土が詰まらないように板で覆われている(図2)。施肥深さを、畝表面から2~3cmに調整することができるため、地表面より上になった場合の肥料やけと深く(約5cm以上)入った場合の土移動による苗損傷を防ぐことができる。施肥深さの調整は、2個のベアリングで支持した肥料出口部オープナ固定パイプを、追肥作業を行いながら電動シリンダにより手動スイッチで昇降させて行う(図1)。
- 旋回時や圃場・畝の出入り時には、昇降レバーの操作により、肥料繰り出し用接地輪を地表面から上昇(約230mm)させるとともに(図2)、肥料出口部分を電動シリンダで上昇させて行う。
- 追肥の人力作業能率は、2.0~2.5h/10aであるのに対し、本作業機は、約0.3m/sで走行しながら追肥作業ができるため、肥料補給と旋回等の時間を含めて約0.8h/10a程度で作業を行うことができる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 追肥作業ができるキャベツの大きさは、2条植えで葉の重なりが最大約10cmである。晴天で葉がやや萎れた状態の時に追肥作業を行うと、葉の損傷が抑えられる。
- 本作業ユニットで追肥が行える畝の高さは、140~340mm程度である。
- 他の野菜についても、1畝に2条植えしている栽植様式で葉の重なり等が同程度以下の場合は、本機により追肥作業ができる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
肥料
キャベツ
施肥
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