ブロッコリーの機械収穫と茎葉調製

タイトル ブロッコリーの機械収穫と茎葉調製
担当機関 北海道立中央農業試験場
研究期間 1996~1997
研究担当者 玉木 哲夫
原 令幸
発行年度 1997
要約 トラクタ装着式葉茎菜類収穫機および試作した定置式茎葉調製装置によるブロッコリーの一斉収穫システムにおいて、葉茎菜類収穫機では設定した長さのブロッコリーを収穫でき、ブロッコリーには損傷や汚れがない。収穫と同時に茎葉粗調製を行う目的の、円盤刃と固定刃で葉を切断する試作定置式茎葉調製装置ではほぼ設定通りに下葉を切断することができる。
背景・ねらい ブロッコリーは人力による選択収穫であるため、収穫回数は3回以上であ
る。また、収穫時に不要な葉を人力で除去する調製方法であるため、多くの労
力を必要としている。そこで、トラクタ装着型の葉茎菜類収穫機により一斉収
穫し、茎葉調製装置により下部葉の切断作業を機械化することにより省力的な
機械収穫・調製システムを確立する。
成果の内容・特徴
  1. 市販のトラクタ装着型葉茎菜類収穫機について、収穫時の作業速度は
    0.1m/sで、収穫したブロッコリーは「緑嶺」損傷や汚れがなく、茎が正常に切
    断された割合は、鋸刃では73.6%、チップソーでは88.2%であるが、茎が湾曲
    あるいは傾斜していると斜め切りが生じる。また、ブロッコリーの残葉数は6
    ~7枚である(表1、表2、図1)。
  2. 農家が収穫し集出荷施設へ出荷するブロッコリーは、茎長は20~25cm程
    度、下部葉は切断、運搬時の損傷を防止するために花蕾周辺の上部葉は残す茎
    葉調製方式である。茎葉調製装置による葉の切断は、ブロッコリーを回転さ
    せ、回転円盤刃は下部葉、固定刃は上部葉を花蕾頂部よりやや高い位置で切断
    する方式である。茎葉調製装置は、円筒容器内の3本の把持爪と中央部のピン
    でブロッコリーを固定する固定金具、ブロッコリーと固定金具を搬送するチェ
    ーン、ブロッコリーを回転させるラックとピニオン、葉を切断する回転円盤刃
    と固定刃で構成されている。回転円盤刃は刃を茎に近づけるため角度をつけて
    いる(図2、3)。
  3. 改良茎葉調製装置では、下部葉はほぼ正常に葉を切断することができ、ま
    た残葉の確保も可能である。しかし、葉柄が広がらず、茎にほぼ平行に伸びて
    いる葉は切断できない(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 一斉収穫を行うためには、生育が揃うことが必要である。
  2. 軟弱圃場ではトラクタの走行性が低下し、葉茎菜類収穫機の作業精度が低
    下するため、良好な圃場が好ましい。
図表1 211868-1.gif
図表2 211868-2.gif
図表3 211868-3.gif
図表4 211868-4.gif
図表5 211868-5.gif
図表6 211868-6.gif
カテゴリ 機械化 収穫機 出荷調整 ブロッコリー

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