タイトル |
豚糞堆肥のリサイクル(敷料、戻し堆肥)による悪臭成分の抑制および敷料節減 |
担当機関 |
北海道立滝川畜産試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
肉豚を飼育する際に用いる敷料の半容を豚糞堆肥で置き換えることにより、豚房からの悪臭成分の発生量が低減した。また、豚糞を堆肥化する際の副資材として豚糞堆肥を用いることで副資材を用いない場合に比べ悪臭を抑制した。
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背景・ねらい |
養豚農家における悪臭防止対策のひとつとして、敷料を豊富に用いることで、豚舎内での悪臭を吸着させるとともに、堆肥化促進による堆肥場での悪臭抑制、発生期間の短縮を図ることが考えられる。しかし、オガクズ、小麦稈などの敷料は高騰しており、入手は必ずしも容易ではない。そこで、簡易で低コストな悪臭対策として、完熟させた豚糞堆肥を敷料および堆肥化の際の副資材(戻し堆肥)として使用した場合の豚糞の悪臭成分、堆肥化に与える影響について調査した。
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成果の内容・特徴 |
- 実験室規模で新鮮豚糞から発生する悪臭成分を測定したところ、副資材(モミガラ、モミガラ・堆肥等容混合物、豚糞堆肥)を混合することにより濃度は低くなり、その効果はモミガラよりもモミガラ・堆肥等容混合物あるいは豚糞堆肥の方が高かった(表1)。
- ビニールで覆った豚房中で肥育豚3頭を群飼した場合の低級脂肪酸とアンモニア濃度を測定したところ、敷料を用いることにより低級脂肪酸濃度は低下し、その効果はモミガラよりもモミガラ・堆肥等容混合物の方が高かった。敷料のアンモニアに対する抑制効果は見られなかった(図1)。
- 敷料として使用したモミガラおよびモミガラ・堆肥等容混合物を81日目まで毎日堆積したところ、モミガラ区、モミ・堆区、いずれも順調に発熱し(図2)、切返し2回目以降のコマツナ発芽率にも違いが無く、両区とも同程度に腐熟が進行した。また両区の悪臭度に顕著な差は無かった。
- 堆肥化の際の副資材として豚糞堆肥を用いたところ、発酵温度は副資材としてモミガラを用いた場合には及ばなかったが、副資材を用いない場合より高温になった。試験開始当初、無添加区に比べモミガラ区、堆肥区で悪臭度が低く、副資材を用いることで悪臭が低減された(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 豚糞堆肥を敷料として用いる場合、充分発酵させ、病原菌や寄生虫卵を不活化した堆肥を用いる必要がある。
- 使用後の敷料を堆肥化した試験の成績は、敷料を毎日全量搬出した場合のものである。
[平成10年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分] 課題名:豚糞堆肥のリサイクル(敷料、戻し堆肥)による悪臭成分の抑制および敷料節減(指導参考)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
こまつな
小麦
低コスト
豚
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