接着剤を利用した木構造用高強度接合法の開発

タイトル 接着剤を利用した木構造用高強度接合法の開発
担当機関 森林総合研究所
研究期間
研究担当者 木材利用部接合研究室 小松幸平
発行年度 1992
背景・ねらい 大規模木構造に多用されている釘,ドリフトピン,ボルト等の機械的接合具は,長年の実績に培われた信頼性と施工性の容易さという優れた面を有するが,一方で審美性,屋外使用条件下での耐久性の低さ,接合部が変形しやすい等の欠点も指摘されている。そこで本課題では,初期剛性.終局耐力,審美性に優れた現場施工性の容易な接合法を目標に,エポキシ樹脂接着剤を集成材中の孔明き鋼板の隙間に流し込み,接着剤が硬化後は通常の面接着力に加えて,樹脂ダウエルとして投錨効果を発揮する新しい概念(図1参照)の接合法を開発した。
成果の内容・特徴 まず最初に,配合の異なる7種類のエポキシ樹脂接着剤を用いて,強度とエネルギー吸収能力に優れた接着剤を一種類選択した。小型試験体を用いた鋼板一集成材間の基礎的な接着強度実験の結果,鋼板に先孔を沢山明けて樹脂の投錨効果を高めた方が接着強度と粘りが増加することを確認した。次に,厳しい使用環境に曝される木橋の主桁接合部への応用を目指して,材せい50cm,材幅15cmのカラマツ製大断面集成材を用いた実大規模の梁継手の強度実験を行った。実験では,鋼板ガセットに明ける先孔の数を4水準に変化させた4種類の実大継手に対し,トラック荷重を想定して正負繰り返しの曲げ実験を行った。継手の曲げ強度は,図2に示すように,樹脂ダウエルの数が多くなる程増加し,母材集成材の曲げ強度を100%とすると,今回の実験では最高で母材集成材強度の73%の強度を発揮できることが分かった。また,木橋の継手として垂要な剛性(たわみにくさ)については,初期ガタが全くなく,母材集成材の剛性を100%発揮できる優れた性能を発揮することを確認した。
本研究で開発した接合法は,集成材の孔明け加工工程に改良の余地が残されているものの,施工性,高剛性,高強度,高耐久性が要求される木橋桁材の継手への応用が期待できる

図表1 212338-1.gif
図表2 212338-2.gif
カテゴリ 加工

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