木造住宅の床衝撃音遮断性能の向上

タイトル 木造住宅の床衝撃音遮断性能の向上
担当機関 森林総合研究所
研究期間
研究担当者 外崎真理雄
織部雄一朗
木材利用部木質研究室 末吉修三
発行年度 1993
背景・ねらい 快適な居住環境を実現する上で騒音を低減することは重要な課題の一つである。室内の騒音は,屋外から進人してくるものは別として,上下左右の部屋から聞こえるテレビの音などいわゆる空気伝搬音と,主に上下階で問題となる床衝撃音のような固体伝搬音など,住宅内部で発生するものに分けられる。本研究は,これら騒音の中でも床衝撃音に的を絞り, 床材や床構造の開発・改良によって床衝撃音レベルの低減を図ることを目的とした。
成果の内容・特徴 床衝撃音は,椅子を引きずったりした時に発生する軽量床衝撃音と,子供の飛び跳ねなどによって発生する重量床衝撃音に分類される。軽量床衝撃音の発生は,床の表面仕上げ材料の材質,つまり,衝撃緩衝性に依存する。重量床衝撃音の発生は,住宅の躯体構造そのものに依存する。
まず,軽量床衝撃音の発生そのものを抑えるため,軽量衝撃緩衝性の高い複合フローリングを試作した。写真1に示すように,試作複合フローリングはブナ挽板と衝撃緩衝性の高い発泡ゴムシートを4層に積層接着したものである。図1に各種床材の軽量衝撃力波形を示した。試作複合フローリングは,ブナ挽板と比べると最大衝撃力がおよそ4分の1に減少し,ループパイルカーペットに近い衝撃緩衝性を示すことが分かった。また,図2に示すように,軽量衝撃緩衝性を高めることによって,250Hzのオクターブ帯域以上の周波数領域で,軽量床衝撃音レベルの低下が著しいことが確かめられた。
一方,主に低い周波数成分からなる重量床衝撃音は,発音体として様々な振動モードをもつ床全体の振動から発生する。約4,000Nの重量衝撃力に対する床の振動を低減するためには,床の質量を増加させる工法が有効と考えられる。質量付加による重量床衝撃音低減効果を実験的に検証するため,図3に示すような複層構造のモデル床内部に1層当り約240kgの石綿スレート板を1,2,4及び6層施工し,床衝撃試験を行った。図4に示すように,層数が増すにともない,特に63Hzのオクターブ帯域において音圧レベルは大きく低下し,質量付加が重量床衝撃音低減に効果のあることが分かった。
これらの知見は,住宅一般における軽量・重量床衝撃音対策の主要な指針となるものである。

図表1 212364-1.gif
図表2 212364-2.gif
図表3 212364-3.gif
図表4 212364-4.gif
図表5 212364-5.gif
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