| タイトル | セルロース系液体混合物分離膜の開発 |
|---|---|
| 担当機関 | 森林総合研究所 |
| 研究期間 | |
| 研究担当者 |
平林 靖彦 近藤 哲男 戸川 英二 |
| 発行年度 | 1995 |
| 背景・ねらい | 機能性セルロース膜の高度利用を進めるためには、セルロースの特性を生かすことが最も重要なことである。セルロースと水とのかかわりは奥が深く、用途開発の面でも大きな可能性を秘めている。一昨年の西日本における小雨による水不足は、市民の生活だけでなく産業活動にも大きな打撃を与えたことは記憶に新しい。さらに近年の国内産業は高純度の水を多量に要するようになり、高度な水の精製技術への水を選択的に透過する膜の応用は現実的なニーズになった。そこでセルロース系の膜を用いたパーベーパレーション法(PV法)による塩水の淡水化技術を開発した。 |
| 成果の内容・特徴 | PV法による塩水の淡水化は、膜の片側に塩水を供給し、膜の反対側を減圧にして減圧側に水だけを透過させる方法である。キトサン膜、セロファン、再生セルロース膜及び架橋カルボキシメチルセルロース膜等を用いたPV法による塩水の淡水化を検討した。ここではこの4種類の膜で透水速度が比較的優れている再生セルロース膜について述べる。この再生セルロース膜の製造法は、N-メチルモルホリンN-オキシドでセルロースを溶解し、このセルロース溶液を水に投入したときに再生するセルロースを膜に成形する方法である。この製造方法は環境にも優しいことでも注目される。膜厚9~24μmの膜を調製して検討した。 図1は透水速度と塩水の濃度の関係で、膜厚と塩水の温度の影響が示されている。膜厚が薄いほど、また塩水の温度が高いほど透水速度は増加する。海水の濃度3.5%で膜厚9μ、塩水温度50℃では約900kg/m2・日に、塩水温度70℃では透水速度は1,400kg/m2・日に達している。この透水速度は最も優れた逆浸透膜の透水速度に匹敵する。 図2は透水速度と膜厚の逆数の関係を示す。一般的にPV法の透過速度はフィックの法則に従って、膜厚の逆数に正比例することが知られているが、図2はその法則からずらす要因も含まれていることを示唆している。 図3は電気伝導度で透過した水の純度を測った結果である。塩水濃度と無関係に高純度の透過水が得られる。塩水濃度3.5%の電気伝導度より4桁も減少し、脱塩率が99・99%である。逆浸透膜では透水速度を大きくするとこのような高脱塩率は得られない。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| 図表6 | ![]() |
| カテゴリ | 機能性 |
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