バラ切り花の花持ちの品種間差と可溶性糖質の関与

タイトル バラ切り花の花持ちの品種間差と可溶性糖質の関与
担当機関 (独)農業技術研究機構 花き研究所
研究期間 1999~2002
研究担当者 岸本真幸(鳥取園試)
山田邦夫
市村一雄
川端善彦(富岡農改)
発行年度 2002
要約 バラ切り花の花持ちが短い大きな原因は可溶性糖質の不足である。バラ切り花の花持ちには著しい品種間差があり、品種デリーラにおいて、花持ちが長く、完全に開花する性質は花弁に多量に蓄積する糖によると判断される。
キーワード バラ、切り花、花持ち、品種間差、可溶性糖質
背景・ねらい バラ切り花は花持ちが短いことが問題となっており、その大きな原因は細菌による導管閉塞であるとされている。一方、バラ切り花はつぼみ段階で収穫するため、可溶性糖質の不足が花持ちを短くする原因となっている可能性もある。そこで、導管閉塞と糖の不足のいずれが花持ちを短くする主要因となっているかを明らかにする。さらに、国内で生産されている主要な品種の花持ちの品種間差とそれに関与する要因を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
バラ25品種切り花の花持ちを調べた結果、最短の品種は4日、最長の品種は14日と著しい品種間差が認められる(表1)。
2.
‘ソニア’切り花においてスクロース単独処理は8-ヒドロキシキノリン硫酸塩(HQS)処理よりも花弁の展開を促進し、品質保持期間を延長させる(表2)。
3.
‘ソニア’切り花では茎の水通導性の低下と細菌の増殖はHQSにより抑制されるが、スクロース処理によりむしろ促進される(データ略)。花弁中の糖濃度はスクロース処理により増加する(データ略)。したがって、品質保持期間を短くする大きな原因は導管閉塞よりも可溶性糖質の不足であると結論される。
4.
花持ちが短い‘ソニア’切り花は水に生けただけでは花弁が完全に展開しないが、花持ちが長い‘デリーラ’切り花では完全に展開する。スクロースとHQSを組み合わせた処理は、‘ソニア’切り花の開花を促進し、花持ちを延長するが、‘デリーラ’ではその効果が認められない(表3)。
5.
収穫適期に収穫した切り花では、花弁の糖質濃度は‘デリーラ’のほうが‘ソニア’よりも著しく高い(図1)。一方、‘ソニア’と‘デリーラ’切り花において、導管閉塞のしやすさ、エチレン生成量、エチレン感受性に差は認められない(データ略)。したがって、‘デリーラ’の花持ちが長い主要な要因は花弁に可溶性糖質を多量に蓄積する性質によると結論される。
成果の活用面・留意点 1.
バラ切り花の品質保持技術開発と花持ちのよいバラ品種を育種するための基礎情報となる。
2.
23℃、相対湿度70%、12時間日長、光強度10μmol・m-2・s-1の環境条件下で切り花を保持し、得られた結果である。
図表1 212783-1.gif
図表2 212783-2.gif
図表3 212783-3.gif
図表4 212783-4.gif
カテゴリ 育種 ばら 品質保持 品種

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