タイトル |
果樹園の養分収支の推定 |
担当機関 |
果樹試験場 |
研究期間 |
1996~2000 |
研究担当者 |
梅宮善章
平岡潔志
中村ゆり
増田欣也
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発行年度 |
2001 |
要約 |
果樹園における単位面積(ha)あたり年間の養分収支は、窒素(45kg)、リン酸(159kg)、カリ(41kg)と見積もられる。窒素成分では、施肥(147kg)と有機物(38kg)からインプットされ、養分吸収(126kg)と脱窒(14kg)によりアウトプットされると推定できる。
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キーワード |
果樹、養分収支、窒素、リン酸、カリ
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背景・ねらい |
養分収支は単位面積あたり年間の施肥と有機物に由来する肥料成分のインプットから、収穫物(養分吸収量)、脱窒のアウトプットを差し引いて求められる。これは、環境負荷を低減した持続的農業へ発展させる技術対策・政策を策定したり、投入不足による養分収支アンバランスを解決するために極めて有効な指標とされる。このため、わが国の果樹園の養分収支を施肥実態等から算出し、果樹園地を含めた農耕地全体の養分収支の指標を策定する。
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成果の内容・特徴 |
- 果樹園の単位面積(ha)あたり年間の養分のインプットは、化学肥料から窒素(147kg)、リン酸(138kg)、カリ(114kg)が供給される。窒素とカリの施肥実態は施肥基準値に近く、リン酸の施肥実態は施肥基準値より多く施用された。さらに有機物からは窒素(38kg)、リン酸(49kg)、カリ(39kg)が加わり、これは化学肥料の施肥成分の1/3~1/4に相当した。
- 養分のアウトプットは、収穫物による養分持ち出し量のデータ数が不足のため、養分吸収量とし、これは窒素(126kg)、リン酸(29kg)、カリ(112kg)に相当した。脱窒量(14kg)は、窒素インプット量の7.5%と推定した。
- 果樹園における単位面積(ha)あたり年間の養分収支は、窒素(45kg)、リン酸(159kg)、カリ(41kg)と見積もられた。各肥料成分の養分収支は、インプット総量の24%(窒素)、85%(リン酸)、27%(カリ)に相当した。
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成果の活用面・留意点 |
- 果樹園の養分収支は、他の作目とともにわが国の農耕地における養分収支の指標作成に活用される。
- 果樹の各樹種の養分収支については、施肥実態値(農林水産省統計情報部, 1999)、有機物施用量(土壌環境基礎調査, 1989-1993)、養分吸収量(文献値)及び果樹栽培面積(果樹統計, 1995)を基に算出して発表論文に記載している。樹種による養分収支の変動は大きい。また、最新の統計データ等を入手することにより、さらに詳細な解析が可能となる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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カテゴリ |
肥料
施肥
土壌環境
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