| タイトル | カンキツ成分ヘスペリジンはラット体内で直ちに代謝され構造が変化する |
|---|---|
| 担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 果樹研究所 |
| 研究期間 | 2002~2004 |
| 研究担当者 |
小川一紀 松本 光 杉浦 実 生駒吉識 長谷川美典 矢野昌充 |
| 発行年度 | 2004 |
| 要約 | ラットにおいてヘスペリジンは、摂取後、直ちに代謝され、ヘスペレチン抱合体及びホモエリオディクトール抱合体に変化する。このため血液中にはヘスペリジンは検出できない。 |
| キーワード | ヘスペリジン、代謝物、ラット |
| 背景・ねらい | ヘスペリジンはカンキツの主要なフラボノイドであり、多くの生理活性を有することが知られている。従来の試験管レベルでのフラボノイドの生理活性研究では、食品に含まれる成分そのものを培養細胞等に供試して機能性を評価している場合が多い。近年、多くのフラボノイドは、摂取後、代謝され、食品中とは異なる化学形態の代謝物として生体内に存在することが明らかにされている。このため代謝物を用いた生理活性研究の必要性が高くなっている。しかし、ヘスペリジンについては、代謝物の化学構造は明らかではない。そこでラットを用いて、ヘスペリジン摂取後の血液中に存在する主要なヘスペリジン代謝物の化学構造と血中濃度の推移を明らかにする。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. ラットにおいてヘスペリジンは、摂取されると直ちに代謝されるため、血液中にはヘスペリジンは検出できない。血液中では、ヘスペリジンから構造が変化したヘスペレチン抱合体及びホモエリオディクトール抱合体が検出される(図1)。 2. ヘスペレチン抱合体の大部分はヘスペレチン-グルクロン酸抱合体からなる(図2)。ヘスペレチン-グルクロン酸抱合体には少なくとも2種類あり、それらの化学構造はヘスペレチン-7-O-β-D-グルクロナイド(HPT7G)及びヘスペレチン-3'-O-β-D-グルクロナイド(HPT3'G)である(図1)。HPT7Gの血中濃度はHPT3'Gをやや上回る(図2)。 3. ホモエリオディクトール抱合体の大部分はホモエリオディクトール-グルクロン酸抱合体である(図3)。 4. ヘスペレチン抱合体の血中濃度はヘスペリジン摂取後4時間目に、一方、ホモエリオディクトール抱合体は摂取後6時間目に最大となり、24時間後には消失する。ホモエリオディクトール抱合体の血中濃度は、ヘスペリジン摂取後6時間目以降、ヘスペレチン抱合体に匹敵する(図2及び図3)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. HPT7G及びHPT3'Gは化学合成あるいはラット尿中からの単離により調製できることから、培養細胞等を用いた試験管レベルの生理活性研究に、これらのヘスペリジン代謝物をmg単位で供試できる。 2. ラットにおける結果であるため、ヒトで同じ代謝物が生成するかは検討する必要がある。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| カテゴリ | 機能性 その他のかんきつ |
| 最少マーカーセット選択プログラムMinimalMarker |
| カンキツ発現遺伝子の機能推定のための自動処理システム |
| ウンシュウミカン樹の水分状態を簡易に判別できる「水分ストレス表示シート」 |