高泌乳牛の卵巣機能回復と発情回帰および受胎性

タイトル 高泌乳牛の卵巣機能回復と発情回帰および受胎性
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 2000~2003
研究担当者 坂口 実
山田 豊
青木真理
発行年度 2004
要約
    分娩後乳牛の80%は、4回の卵胞ウェーブまでに初回排卵する。初回発情は2回目排卵時に最も多いが、6%の牛では3回排卵まで無発情である。受胎率は、初回授精前の卵巣周期が3ウェーブの時2ウェーブと比べて高い傾向にあり、初回発情時の授精で高い。
キーワード
    乳用牛、家畜繁殖、分娩、繁殖機能回復、卵巣、発情、受胎
成果の活用面・留意点
  1. 対象牛50頭(初産26頭、経産24頭)の、平均305日乳量(±標準偏差)は9,265±1,984kgで、乳量を除き、初産と経産との間に大きな差はない。平均初回排卵、発情および授精日は、30.9±17.1、55.2±21.4および71.5±18.1日であり、分娩後180日の時点で5頭(10%)が不受胎であり、受胎牛の平均空胎期間は89.6日である。
  2. 分娩後2回目までの排卵の45%は1ウェーブで起こり(最初の主席卵胞が排卵)、初回排卵前の牛の20%では5回以上のウェーブの繰り返しや卵胞嚢腫の発生が見られる。卵巣周期は、3回目の排卵までにほぼ正常に回復する(図1)。
  3. 初回発情は2回目の排卵時に最も多く観察され(48%)、ついで3回目の排卵時(36%)に多い。6%の牛では分娩後3回の排卵とも無発情である。(図2)
  4. 初回授精前の卵巣周期が3ウェーブ(3番目の主席卵胞が排卵)の場合、2ウェーブの場合と比べて受胎率が高い傾向にある(P=0.07)(図3)。2ウェーブでは、卵子が老化しすいと推測される。
  5. 授精猶予期間を45日とした場合、初回発情時の人工授精では、それ以降の発情よりも受胎率が高い(P0.05)(図4)。
  6. 分娩後2回目の排卵までは42%が無発情であり、初回発情で受胎率が高いことから、乳牛の繁殖性改善には、より確実な発情発見と早期の授精が重要である。

  1. 現代の高泌乳牛の受胎性改善について検討する際の、前提条件あるいは参考データとして活用できる。
図表1 213492-1.jpg
図表2 213492-2.jpg
図表3 213492-3.jpg
図表4 213492-4.jpg
カテゴリ 乳牛 繁殖性改善

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