極早生多収たまねぎ新品種「北見交39号」

タイトル 極早生多収たまねぎ新品種「北見交39号」
担当機関 サカタのタネ北海道研究農場
研究期間 1993~2005
研究担当者 柳田大介
西田忠志
野田智昭
中野雅章
田中静幸
入谷正樹
駒井 史訓
小谷野茂和
発行年度 2005
要約 たまねぎ「北見交39号」は、北見農試がホクレン農総研と共同で育成した種子親と、サカタのタネが育成した花粉親を交配して得られた単交配一代雑種である。極早生の多収系統であり、「北早生3号」、「北はやて2号」よりも2L規格が多く、規格外となる変形、分球数の発生率は低い。
キーワード タマネギ、共同研究、極早生、収量性、乾腐病
背景・ねらい
北海道では、本州産から北海道産への切り替え時期に当たる8月上旬からの安定出荷を目的とした、たまねぎの早期は種作型栽培(2月中・下旬播種、4月中・下旬移植)を推奨している。しかしながら、この作型に適する本道向けの極早生品種数は極めて少ない状況にあり、地域事情に合わせた品種選定が出来ないことが早期は種作型普及への障害となっている。さらに、極早生品種は生育期間が短く、気象条件に大きく左右されやすいことから、中晩生品種と比較して収量性が劣る場面が多いことも生産者が極早生品種栽培を敬遠する理由となっている。
早期は種作型栽培に極早生の多収品種を導入できれば、現在は北海道のたまねぎ栽培面積全体(約1,1000ha)の5%(約600ha)程度のシェアに過ぎない早期は種作型栽培の面積拡大を図れる同時に、本州産から北海道産への切り替え時期におけるたまねぎの安定供給に貢献できると考える。

成果の内容・特徴 1.北見農試がホクレン農総研と共同で育成した細胞質雄性不稔系統「BPR93509-01A」を種子親とし、サカタのタネが育成した花粉親系統「NS」を交配して得られた単交配一代雑種である。
2.倒伏期が「北はやて2号」と同等の極早生多収系統であり、規格外となる変形および分球発生率は低い(表1、2)。
3.乾腐病菌苗接種検定において、「北見交39号」の乾腐病抵抗性は強指標品種である「スーパー北もみじ」と同程度である(表3)。

成果の活用面・留意点
1.全道の早期は種作型たまねぎ栽培地帯に普及する。
2.乾腐病抵抗性は「北はやて2号」よりやや優るが、激発ほ場での栽培は避ける。
3.裂皮等による球品質低下を防ぐため、適期の根切りおよび枯葉揃い後の速やかな収穫に努める。
4.本系統は根張りが強いため、根切り作業が不十分な場合には切断されなかった根が土中に残り、球の二次肥大や枯葉遅延につながるおそれがある。
平成17年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「たまねぎ新品種候補「北見交39号」」(普及奨励)
図表1 213596-1.jpg
図表2 213596-2.jpg
図表3 213596-3.jpg
カテゴリ 出荷調整 新品種 たまねぎ 抵抗性 播種 品種

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