有機物の長期連用が土壌理化学性と畑作物の収量に及ぼす効果

タイトル 有機物の長期連用が土壌理化学性と畑作物の収量に及ぼす効果
担当機関 十勝農試
研究期間 1998~2005
研究担当者 田村 元
中津智史
発行年度 2005
要約 有機物の長期(30年)連用により土壌理化学性が改善され、畑作物も増収する。生産力の向上のためには、残さのすき込みに加え、年平均1t/10a程度の堆肥を施用することが有効である。作物に吸収される堆肥由来窒素量は、堆肥1tあたり1.5~3kg程度である。
キーワード 有機物、堆肥、土壌化学性、土壌物理性、増収効果、窒素吸収量
背景・ねらい
有機物の長期連用が土壌理化学性や作物の収量性に及ぼす影響および作物に吸収される堆肥由来窒素量の変化について検討し、適正な有機物管理技術の指針を得る。

成果の内容・特徴 1.有機物(堆肥および収穫残さ)を30年間連用すると、初期値に対する土壌全炭素および全窒素の増減と有機物施用量とは高い正の相関が認められる(図1)。また、有機物を全く施用しない場合は、土壌の全炭素、窒素とも約10%減少する。
2.有機物施用量と固相率とは有意な負の相関が、同じく気相率や有効水分とは正の相関が認められる(図2)。これらは、物理性の良好な黒ボク土においても有機物の長期連用により、土壌の膨軟化や通気性、保水性が上昇することを示している。
3.土壌中のフォスファターゼ活性や炭酸ガス放出量は、有機物施用量の増加に伴い高まり(図3)、有機物の連用で土壌微生物の有機物分解能が増し、作物に対する養分供給も高まることが期待される。
4.有機物の長期連用による増収効果はてんさいで最も大きく、ばれいしょ、春まき小麦がこれに続き、大豆においては増収効果は10%以下である(図4)。また、各作物ともに有機物施用量と増収割合との間に有意な正の相関が認められる。生産力の向上のためには、残さのすき込みに加え、年平均1t/10a程度の堆肥を施用することが有効である。
5.堆肥の連用により、作物に吸収される堆肥由来窒素量は経年的に増加する(図5)。連用30年目での堆肥由来の窒素窒素量は、生育期間の長いてんさいで牛ふんバーク堆肥1t当たり約3kgであるが、生育期間の短い春まき小麦では1.5~2kg程度である。

成果の活用面・留意点
1.本成果は畑土壌の生産力を維持・向上するための有機物管理技術の基礎資料として活用できる。
2.本試験の結果は淡色黒ボク土で得られたものである。
平成17年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
 「有機物の長期連用が土壌理化学性と畑作物の収量に及ぼす効果」(指導参考)
図表1 213678-1.jpg
図表2 213678-2.jpg
図表3 213678-3.jpg
カテゴリ 管理技術 小麦 大豆 てんさい ばれいしょ

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