タイトル |
遮光フィルムを用いたホワイトアスパラガス無培土栽培技術 |
担当機関 |
道立花野技セ |
研究期間 |
2006~2007 |
研究担当者 |
地子立
田中静幸
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発行年度 |
2007 |
要約 |
ハウス内に設置した大型トンネルを遮光フィルムで被覆することによりホワイトアスパラガスの無培土栽培が可能である。また、この方法をハウス立茎栽培に導入すると、春季にホワイトアスパラガス、夏季にグリーンアスパラガスを生産することができる。
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キーワード |
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背景・ねらい |
近年、青果用ホワイトアスパラガスの需要が伸びているが、慣行の培土栽培法では適用土壌が限られ、収穫に手間と熟練が必要である。そこで遮光フィルム被覆によるホワイトアスパラガスの無培土栽培法をハウス作型で検討する。
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成果の内容・特徴 |
- ハウス内に設置した大型トンネルに遮光フィルムを被覆することによりホワイトアスパラガスの生産が可能である。この方法ではグリーンアスパラガス栽培と比較して収穫本数は減少するものの、若茎一本重が増加するため収量性は同程度である(表1)。若茎頭部の形状はグリーンアスパラガスよりも締まりが良く、アントシアニン着色も目立たない(図1)。
- 遮光フィルム被覆によりトンネル内の地温上昇が抑えられ、収穫開始期はグリーンアスパラガス栽培よりも遅れる傾向にある。また、収穫作業は暗黒下で行うが、グリーンアスパラガス栽培と比較して収穫作業性が大きく劣ることはない。
- 大型トンネルの遮光フィルム被覆法をハウス立茎栽培に導入することにより春季をホ
ワイトアスパラガス、夏季をグリーンアスパラガスとして収穫できる(表2)。
- 人が入れない小型トンネルでは収穫の際のトンネル開閉が煩雑で収穫作業効率が著しく劣る。また、収穫時のトンネル開閉により遮光が不完全になりやすく、アントシアニン着色による規格外若茎が増加し、グリーンアスパラガス栽培よりも春芽規格内収量が減収する(表2)。
- 青果用ホワイトアスパラガスはグリーンアスパラガスより高単価で取引されており、必要資材導入費を差し引いても充分な利益が期待できる(表3)。
- “ハウス作型における遮光フィルム被覆による無培土栽培マニュアル”を示す(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 3年生株以降のハウス圃場(ハウス立茎および半促成春どり作型)に導入できる。
- 遮光フィルムは「ホワイトシルバー」(遮光率:99.9%以上)を使用した。
- 本方法は小型トンネルには適用できない。
平成19年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分 「遮光フィルムを用いたホワイトアスパラガス無培土栽培技術」(普及推進)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
アスパラガス
大型トンネル
栽培技術
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