| タイトル |
乳白粒発生軽減のための「コシヒカリ」の適正籾数と栽培法 |
| 担当機関 |
福井県農業試験場 |
| 研究期間 |
1999~1999 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1999 |
| 要約 |
乳白粒の発生を軽減するための適正籾数は、平均的日射量を想定した場合、㎡あたり28,000粒程度である。また、品質低下を軽減する簡易な栽培法として、20~50%程度栽植密度を減らした疎植栽培が有効である。
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| 背景・ねらい |
水稲登熟期間の日射環境は、玄米の品質や食味関連要素と密接に関連している。一方、総籾数を中心とした水稲の生育量を制御することも良質米生産上重要である。そこで、登熟期の環境の変化に対しても玄米品質や食味関連要素の変動を小さく抑えるための籾数について検討した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 栽植密度、施肥量、施肥法を変えた4年間の試験の結果、それぞれの年次の乳白粒発生率と㎡あたり籾数の間には高い正の相関が認められる(図1)。また、枝梗切除などの籾数減少処理を行うと、高温寡照登熟条件でも乳白粒の発生率が低下する。
- ㎡あたり籾数が26,000~42,000粒と大きく異なる試験区間で比較すると、籾数が多い場合に登熟前半の1籾重増加速度が低下して乳白粒が多発しやすい(図2)。また、試験的に登熟前半に遮光して日射量が35%減少した場合にも、特に二次枝梗の1籾重増加速度が低下して乳白粒の発生が多くなる(図3)。
- ㎡あたり籾数が30,000粒前後の条件で年次間の物質生産を比較すると、登熟前半では穂や1籾のCGR(1日あたり増加量)の差は小さい。このため、乳白粒の発生は、登熟後半のCGRが小さく窒素吸収量が少ない年次で多い傾向にある(表1)。
- 平均的な日射条件では、㎡あたり籾数を28,000粒程度に抑え、登熟後半まで物質生産能力を高く維持することで乳白粒発生を7%程度以下に抑えることができる(図1)。また、登熟後半まで窒素が吸収できる稲体活力の維持も品質向上に必要である。
- 簡易に籾数を抑制して品質を向上する手段として疎植栽培が有効である。同一施肥条件で20~30%以上疎植にすることにより、籾数や収量は若干低下するが乳白粒は20%以上減少する(図4)。これは、倒伏が軽減されること、および葉身窒素濃度が高く維持されて登熟後半の物質生産能力が比較的高いためである。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 地力のある重粘土水田に栽培される、5月上旬移植の「コシヒカリ」に適用できる。
- 玄米窒素濃度と乳白粒発生率には比較的高い正の相関があるため、乳白粒の発生軽減により間接的に玄米蛋白含量を低下させることができる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| 図表5 |
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| カテゴリ |
水田
水稲
施肥
良食味
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