DVR式による福井県の湛水直播水稲の幼穂形成期および出穂期の予測

タイトル DVR式による福井県の湛水直播水稲の幼穂形成期および出穂期の予測
担当機関 福井県農業試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 DVR式により、湛水直播栽培した「ハナエチゼン」および「キヌヒカリ」の幼穂形成期および出穂期が、±3日程度の精度で予測できる。
背景・ねらい 水稲直播栽培において、施肥や防除等の管理を適期に行うことは、生産の安定化にとり重要である。そのためには、幼穂形成期や出穂期を正確に把握する必要がある。そこで、それらの生育ステ-ジの推定式を作成した。
成果の内容・特徴
  1. 堀江ら(日作紀59:687-695)に従い,播種期以降の日々の発育速度(DVR)の積算値(DVI:発育指数)が1となる日を出穂期の推定値とするよう、3ヶ年のデ-タから推定式を作成し、推定誤差約±1.7日の両品種のDVR推定式が得られた(表1)、(表3)。
  2. 推定式で求められる苗立ち期および幼穂形成期のDVI平均値は、「ハナエチゼン」でそれぞれ0.132と0.755、「キヌヒカリ」で0.125と0.783である(表2)。
  3. 播種期を起点とし、DVIが表2の幼穂形成期の値となった日を推定幼穂形成期とすると、両品種の推定誤差は±3.0日程度である(表3)。
  4. 深播きの場合等には、播種期を起点とするDVRの推定式では、誤差が大きくなる可能性がある。しかし、苗立ち期のDVI平均値を起点とし、苗立ち期以後のDVR推定値を加算すれば、幼穂形成期と出穂期が、両品種とも、推定誤差±3.0日以内で、推定できる(表3)。
  5. 播種期よりDVRを計算し、幼穂形成期と出穂期を推定すると、苗立ち密度10本/㎡では平均3日程度早めに、150本/㎡以上では平均3日程度遅めとなり(図1)、両品種の推定誤差は最大±3.5日程度である(表3)。しかし、図1の苗立ち密度と(推定値-実測値)の関係式より得られる値を差し引くことにより、両品種の推定誤差は1日程度小さくなる(表3)。
  6. 以上より、播種期のDVIを0、もしくは、苗立ち期のDVIに一定値を入力し、それ以後のDVR推定を行うことで、幼穂形成期と出穂期が±3日程度の精度で推定可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 日長は天文日長を用いる。気温は、予測実施日までは実測値を、それ以降は平年値を用いる。
  2. 通常は、播種期以降のDVRを計算する。しかし、苗立ち期のDVIが「ハナエチゼン」で0.132±0.040、「キヌヒカリ」で0.125±0.050の範囲外となった場合は、この平均値に苗立ち期以後のDVRを加算し、推定する。
図表1 214374-1.gif
図表2 214374-2.gif
図表3 214374-3.gif
図表4 214374-4.gif
カテゴリ 病害虫 直播栽培 水稲 施肥 播種 品種 防除

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